24カ所で4億8100万円 4日の豪雨被害 災害復旧事業を国へ申請(栃木県河川課)
[2023/9/15 栃木版]
県河川課は、4日に発生した豪雨による公共工事土木施設の被害状況をまとめた。県管理の公共工事土木施設は1級河川で13カ所、砂防で2カ所、道路で5カ所と、市町管理の河川で4カ所の合計24カ所で、被害額合計は概算で約4億8100万円と試算した。いずれも国庫災害復旧事業として申請を予定しており、11月上旬の査定実施を調整している。査定額決定後は、速やかに災害復旧工事に着手する。
1級河川荒川では、那須烏山市小白井の青雲橋上流右岸の2カ所で被災した。護岸が大きく崩壊し、約180mにわたり土羽護岸が崩れた。このほか、塩谷町の大久保橋左岸では約30mの護岸の石積が崩壊。荒川は、さくら市の上坪橋左岸でも被災している。
砂防は、矢板市の中川で寺山橋下の約20mにわたって石積みが崩壊したほか、内川でも上伊佐野の傘松堰下で被害が発生している。
道路では、国道123号線茂木町天子で見上げ法面が約36mにわたり崩れて土砂が流出。また、主要地方道塩原矢板線の矢板市八方ヶ原も、約36m区間にわたって路盤が崩壊した。
同課では被害額を、河川13カ所で3億3000万円、砂防2カ所で1300万円、道路5カ所で7000万円と試算し、国へ国庫災害復旧事業として申請する予定。11月上旬にも査定できるよう調整している。
災害査定によって査定額が決定したあとは、工事を発注して本格復旧を目指すが、緊急性の高いカ所は応急本工として緊急的に工事を行いたい方針だ。
宇都宮地方気象台によると、4日の最大時間雨量は那須烏山で72mm、塩谷で45.5mm、真岡で71mm、宇都宮でも71mmを観測している。
県が国庫災害復旧事業として申請を予定している箇所は次の通り。
【河川】
▽荒川左岸・塩谷町大久保大久保橋下
▽荒川左岸・さくら市早乙女上坪橋下
▽内川右岸・矢板市東泉北橋下
▽内川左右岸・矢板市東泉鏡山寺橋下
▽内川右岸・矢板市越畑三ツ木堰下
▽内川左岸・さくら市喜連川旭橋下
▽宮川左岸・矢板市長井大橋下
▽中川右岸・矢板市上太田前沢川合流下
▽中川右岸・矢板市上太田スマートIC上
▽中川右岸・矢板市下太田下太田橋下
▽中川右岸・矢板市矢板中川大橋上
▽荒川右岸・那須烏山市小白井青雲橋上1号
▽荒川右岸・那須烏山市小白井青雲橋上2号
【砂防】
▽中川左岸・矢板市平野寺山橋下
▽内川左岸・矢板市上伊佐野傘松堰下
【道路】
▽国道123号・茂木町天子
▽主要地方道塩原矢板線・矢板市下伊佐野八方ヶ原
▽主要地方道塩原矢板線・矢板市下伊佐野八方ヶ原南
▽主要地方藤原宇都宮線・矢板市下長井
▽主要地方藤原宇都宮線・塩谷町鳥羽新田
【市町】
▽普通河川鳥生田川左岸・茂木町鳥生田仲郷
▽普通河川あわしま川左岸・茂木町小井戸姫石
▽町道下平領国橋線左岸・茂木町山内両国橋
▽普通河川江戸川左岸・塩谷町船生西川尻橋下