プロポ手続きを開始 牛堀地区跡地利用の基本計画(潮来市)

[2023/9/14 茨城版]
 潮来市は6日、「牛堀地区跡地利用基本計画策定業務委託」の公募型プロポーザルの手続きを開始した。利活用の対象となる施設は牛堀地区に位置する旧牛堀出張所と旧牛堀町民プールの2施設とし、利活用に向けた基本計画を策定する。見積限度額は356万8000円とし、履行期限は24年3月22日に設定。参加表明書は22日まで受け付ける。受託候補者は10月中旬ごろを予定している。

 この事業は、牛堀地区の旧牛堀出張所と旧牛堀町民プール跡地を一体的に捉え、利活用を図るもの。旧牛堀出張所は1969年に旧牛堀町役場として建設し、その後商工会への貸与などを経て18年に解体工事を実施。現在跡地は駐車場として使用されている。旧牛堀町民プールは、72年に建築。牛堀地区に同様の施設を整備したことから合併以前に使用を停止している。

 市は昨年度、利活用の検討業務をAN計画工房(水戸市)に委託し、基本構想案を策定。それぞれ2つずつ利活用案を決定した。その後、3月末には市民や各種関係者らが参加する懇談会を開催し、この利活用案を説明。その際には、市が提出した案に加えて、市民側から1つずつ利活用の提案があった。

 基本構想によると、牛堀出張所では、案[1]として敷地東側にインターロッキング舗装をした通路を整備し、残りの敷地800平方mをオープンスペースとして芝生広場を整備するものが挙がった。このほか、利用者の休憩用としてベンチ3基を設置する。

 案[2]では東側の通路のほか、残りの敷地を半分に区分して、北側460平方mに芝生広場、眺望の良い南側に2階建て約220平方mの交流・休憩施設を整備。また、建物利用者とキッチンカー利用などを想定し、4台分の駐車スペースを設置する。

 これに対し、市民側からは通路と休憩施設を整備し、広場を舗装してバス停留所の待合を兼ねた四阿を設置する案が提案された。

 町民プールでは、案[1]では敷地全体3300平方mを芝生広場にし、外周にはW3m程度の園路を整備することを検討。園路沿いには利用者の休憩所としてベンチ6基を設置するほか、17台分の駐車スペースを確保する。

 案[2]は、案[1]の芝生広場にコンビネーション遊具や築山を設置。また、休憩や防災機能の導入を想定し、コンテナハウスなどの建築物やシェルターの設置も検討する。

 市民側からは隣接する牛堀公民館、大山崎児童公園の一体的な動線整備を提案。町民プール跡地にはスポーツに親しむ場として、スリー・オン・スリー、フットサルコートの設置などが候補に挙がった。

 今回の業務内容としては、▽基本方針及び基本施設等の検討▽基本計画図及びイメージパースの作成▽概算事業費の算出▽基本計画説明書の作成▽実現化方策の検討▽維持管理方策の検討▽市民ワークショップの運営支援──などを行う。市によれば、提案内容は基本構想であげたものに限らず、事業者には自由な提案を求めている。また、計画の具体化に向けては今後、検討組織を設置するほか、住民や企業の参加による体制づくりも検討しているという。

 参加資格は、市の建設工事等入札参加者名簿に登載されていることなど。参加表明書は22日まで、企画提案書は10月5日まで受け付ける。プレゼンテーション審査や受託候補者の選定、契約の締結は10月中旬を予定している。

 詳しい問い合わせ先は、市企画政策課(電話0299-63-1111、内線211)まで。

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