公共事業費に46億円 補正予算案 道路整備や防災・減災へ(栃木県財政課)
[2023/9/12 栃木版]
県は8日、今月19日に開議する県議会通常会議に提出する補正予算案を明らかにした。一般会計は94億1069万円を追加し、補正後の総額を9987億6200万円とする。今回の補正では、安全・安心な暮らしの実現などに重点的に予算を配分。道路整備の推進では公共事業費に46億5794万円を追加し、県単公共事業費にも9億円を追加している。緊急防災・減災対策事業費には9億円を追加して、河川の堤防強化や堆積土除去を進める。
県財政課によると、今回の補正は引き続き厳しい財政状況の中、「とちぎ行革プラン2021」を踏まえつつ、県民生活に関わる緊要な課題に適切に対処する方針で編成した。補正後の総額は、前年度9月補正後の予算額1兆0637億2614万円を6.1%下回る。
補正した主な事業費を見ると、県土整備部は公共事業費に46億5794万円を追加し、補正後の額を543億0350万円とする。補正分の内訳は、道路が40億0643万円、都市計画が6億5151万円。幹線道路や観光地へのアクセス・周遊道路を整備するとともに、通学路における交通安全対策などを進めていく。
県単公共事業費には9億円を追加し、補正後の総額を152億9612万円とした。災害時の物質輸送や応急・復旧活動を円滑に行うため、道路環境の整備に努める。
緊急防災・減災対策事業費には9億円を追加して、堤防強化や中小河川の堆積土除去などを進め、災害に強い県土づくりを推進する。
公共事業関連調査費は、防災・減災対策の推進に向けた交付金事業の円滑な導入のため、測量や設計に要する経費として道路に5000万円、河川・砂防に5000万円の計1億円を追加し、補正後の額を6億4141万円とする。
地域公共交通等支援事業費では、燃料価格高騰の影響を受ける真岡鐵道など地域公共交通事業者等への支援金を160万円増額して、補正後の額を3億0760万円とする。生活交通ネットワーク形成促進事業費では、公共交通の維持・充実や利便性向上に向けた無人運転移動サービスの導入を検証するための経費を3億6000万円増額し、補正後の額を4億5000万円とする。
このほか、環境森林部の日光国立公園魅力アップ事業費には9346万円を増額し、奥日光県営駐車場の有料化等に向けた舗装打ち換えや照明の設置などを行う。県単公共事業費には、山間部における渓流の治山施設の機能回復・長寿命化を図るため、5000万円を追加して3億5523万円とした。
農政部の県単公共事業費は、農地整備事業で生産性の高い基盤づくりや農業用水の安定供給、農村地域の防災・減災力の向上のため1000万円を増額し、補正後の額を2億5742万円とする。土地改良事業計画調査費(県単)は、防災・減災対策の施設整備に必要となる各種調査・設計を行うため、1000万円を補正して4544万円とした。
各部局別の主な補正額は次の通り。
(単位・万円)
【経営管理部】
▽総合庶務事務システム改修費=3677
【環境森林部】
▽日光国立公園魅力アップ事業費=9346
▽県単公共事業費=5000
【農政部】
▽県単公共事業費=1000
▽土地改良事業計画調査費(県単)=1000
【県土整備部】
▽地域公共交通等支援事業費=160
▽生活交通ネットワーク形成促進事業費=3億6000
▽公共事業費=46億5794
▽県単公共事業費=9億0000
▽緊急防災・減災対策事業費=9億0000
▽公共事業関連調査費=1億0000