台風13号 建設業が復旧奔走 倒木処理や道路啓開(千葉県)

[2023/9/12 千葉版]
 台風13号の線状降水帯に伴う豪雨により、千葉県内各地で河川の氾濫による浸水被害や道路の冠水、倒木、土砂崩れなどが発生した。地域の安心・安全を守るため、地元建設業者は発災直後から休日返上で、昼夜を問わず復旧活動に奔走している。

 県土整備部では8日早朝から、各土木事務所がパトロールを実施。県建設業協会(高橋順一会長)の各支部と連携しながら情報収集に当たり、災害発生箇所では支部会員が迅速に復旧作業を進めた。

 県印旛土木事務所管内では11社が出動した。竹内建設(印西市)が県道佐倉印西線(印西市瀬戸)の延長約25m分の歩道陥没に対応している。

 県成田土木事務所管内では18社が協力した。安藤建設(多古町)が県道多古山田線の多古町東松崎地区で延長約30mにわたり法面が崩れたため応急復旧にあたった。

 県香取土木事務所管内では3社が対応。三興組(香取市)が県道佐原八日市場線(香取市助沢)で法面崩壊の復旧に従事した。

 県海匝土木事務所管内では6社が地域貢献。山清(匝瑳市)が県道佐原八日市場線(匝瑳市大浦)の法面崩壊に対して、水が入り込まないよう土のう積で対応している。

 県山武土木事務所管内では25社が出動。県道山田台大網白里線のアンダーパスで立往生した車両撤去など冠水対応や倒木処理などにあたった。

 県長生土木事務所管内では15社が協力。茂原市街地で甚大な浸水被害が発生したため、その対応に追われた。県道茂原夷隅線(睦沢町岩井)では法面が崩落し、幸治工務店(睦沢町)が復旧作業を進めた。

 県夷隅土木事務所管内では19社が復旧に取り組んだ。仲潮組(大多喜町)は県道茂原大多喜線(大多喜町小土呂)で道路に流出した土砂の撤去に従事した。

 県安房土木事務所管内では22社が対応。吉野組(鴨川市)や久野工業(同)、井ノ下組(同)が土砂撤去や倒木撤去に取り組んだ。

 県君津土木事務所管内では6社が出動。管内で路面冠水や土砂流出などが起こり、平田工務店(君津市)と川名工務店(同)が土砂流出対策を実施した。

 県市原土木事務所管内では19社が土砂撤去や規制看板の設置などで地域に貢献。養老川が越水した県道市原天津小湊線(戸面)では、太陽工業(市原市)と佐建工業(同)が土砂や流木を撤去した。

 県建設業協会は、県と「地震・風水害・その他の災害応急対策に関する業務基本協定」を締結。土木事務所からの要請により、各支部は発災直後から県が管理する道路や河川などの公共土木施設の被害状況の調査、道路の通行を規制する看板設置などの安全措置、道路の応急工事を実施し、二次災害の防止や迅速な災害復旧に貢献している。

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