本県普及率は89.3% 汚水処理人口 下水道は69.2%で0.3ポイント増(国交省など)

[2023/9/9 栃木版]

 国交省と農水省、環境省は、2022年度末の汚水処理人口普及状況を公表した。全国の汚水処理人口普及率は92.9%で、昨年度の調査から0.3ポイント増加した。本県の状況は、89.3%と0.5ポイント増加して全国25位の普及率。このうち下水道については、69.2%と0.3ポイント増加したものの、全国普及率の81.0%を下回り全国26位となっている。本年3月に改定した県生活排水処理構想では、生活排水処理人口の普及率を26年度に91.2%まで引き上げる目標を掲げている。 =2-3面に下水道の日特集

 国交省と農林水産省、環境省は毎年合同で、各々が所管する下水道、農業集落排水施設、浄化槽などの汚水処理施設の処理人口を調査し、総人口に対する割合を統一的な指標である「汚水処理人口普及率」として公表している。

 22度末の全国の汚水処理施設の処理人口は1億1624万人で、汚水処理人口普及率は92.9%と21年度末から0.3ポイント増加した。一方で、約880万人が汚水処理施設を利用できない状況にあり、特に人口5万人未満の市町村の汚水処理人口普及率は、前回調査から0.7ポイント増の83.4%となったものの、全国平均から大きく後れている。

 処理人口を各処理施設別にみると、下水道によるものが1億0128万人(総人口に対する普及率81.0%)、農業集落排水施設等によるものが302万人(同2.4%)、浄化槽によるものが1178万人(同9.4%)、コミュニティ・プラントによるものが16万人(同0.1%)だった。

 本県については、総人口約192万3000人に対し汚水処理人口約171万8000人で、汚水処理人口普及率は89.3%。汚水処理人口の内訳は、下水道が133万1000人、農業集落排水施設等が7万7000人、合併処理浄化槽が30万9000人、コミュニティ・プラントが1000人となっている。

 市町別では、上三川町が99.5%、宇都宮市が99.3%、下野市が98.7%、芳賀町が96.9%、野木町が94.2%、壬生町が92.0%など、10市町が県の平均を上回っている。

 このうち下水道についてみると、宇都宮市が91.2%、上三川町が81.2%、下野市が80.7%、足利市が78.0%、野木町が73.8%、壬生町が72.5%、佐野市が69.7%で、これら7市町が県の平均を上回った。

 国交省は、汚水処理施設の整備について地域の実情に応じた整備方法、整備スケジュールなどを設定した「都道府県構想」に基づき、各地方公共団体が効率的、効果的な実施に努めているとして、国は引き続き、汚水処理施設の未普及地域早期解消に向けた支援を推進していくとしている。

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