台風13号で建設業が災害対応 茂原で甚大な浸水被害(千葉県)

甚大な浸水被害が発生した茂原市役所周辺

甚大な浸水被害が発生した茂原市役所周辺

[2023/8/9 千葉版]
 台風13号の影響で8日、千葉県内では線状降水帯が発生し、県全域で非常に激しい雨が降り続いた。茂原市では一宮川などが氾濫し、甚大な浸水被害が発生。県内各地で道路冠水や土砂崩れなどの被害が相次いだ。地元の建設業者は「地域の守り手」として、県土整備部と連携し、災害対応に全力で取り組んでいる。

 県は午前4時26分から情報収集体制を執った。土砂災害警戒情報の発表に伴い、午前7時に災害即応体制へ移行。気象庁から顕著な大雨情報に関する気象情報が発表されたことを踏まえ、午前10時に災害対策本部を設置した。

 本部長を務める熊谷俊人知事は、幹部職員に対し、被害の把握に努め、被害が確認された場合、速やかに必要な措置を講じることや、全庁一体となって取り組むことなどを指示した。

 県土整備部では各土木事務所がパトロールを実施し、県建設業協会(高橋順一会長)の各支部とともに情報収集にあたった。

 茂原市では午後2時までに、24時間当たりの観測史上最大雨量374mmを観測。一宮川や豊田川や阿久川が氾濫し、市街地で甚大な浸水被害が発生した。長生支部では三枝輝久支部長を中心に、県長生土木事務所や県一宮川改修事務所と連携し、災害対応に追われた。

 村田川(千葉市)や養老川(大多喜町)、三原川(南房総市)、瀬又川(市原市)も越水。県道千葉鴨川線の君津市笹地区で倒木と土砂の流出により、片側通行止めとなったため、川名工務店(君津市)が道路啓開に取り組んだ。

 県建設業協会は、県と「地震・風水害・その他の災害応急対策に関する業務基本協定」を締結。土木事務所からの要請により、各支部は発災直後から県が管理する道路や河川などの公共土木施設の被害状況の調査、道路の通行を規制する看板設置などの安全措置、道路の応急工事を実施し、二次災害の防止や迅速な災害復旧に貢献している。

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