業務代行予定者を募集 スマートIC周辺の土地開発(つくばみらい市)
[2023/9/8 茨城版]
つくばみらいスマートIC周辺地区土地区画整理組合設立準備会(秋田政夫会長)は5日、土地区画整理事業の業務代行予定者の公募を開始した。この公募は、つくばみらいスマートIC周辺の用地約57haで、工業・商業系の複合的な土地利用を進めるにあたり、民間から業務代行予定者を募集するもの。提案書は10月2日から6日まで受け付ける。その後、プレゼンテーションを実施し、10月下旬には最終候補者を選定する予定となっている。
市では、つくばみらいスマートIC周辺地区を、総合計画で「複合産業拠点」、都市計画マスタープランで「新産業・交流地域」に位置付けている。これを踏まえ、地元地権者と市では、地域経済の発展に寄与する複合交流施設の創出を目指した取り組みに着手。事業を実施する際には、民間事業者による業務代行方式での土地区画整理事業を計画する。23年3月には地元地権者らで構成する土地各整理組合設立準備会を結成。施行地区はつくばみらい市古川や成瀬、加藤の一部で、施行面積は約57ha、地権者数は23年4月時点で91人。現在は組合の設立に向けた準備を進めている段階にある。
市では同地の土地利用構想として、▽賑わい・交流ゾーン▽新産業ビジネスゾーン▽次世代ロジゾーン──などに分類して整備することを想定する。このうち、賑わい・交流ゾーンは谷和原庁舎や小中学校に近接する場所に配置。幅広い世代が集まり、楽しく、笑顔で交流・活動できる施設とする。
新産業ビジネスゾーンは、周辺の農地に近接したエリアに配置。農産物の加工・製造など、農業の付加価値を図る拠点を想定している。
次世代ロジゾーンはスマートICに近接するエリアに配置。広域交通の利便性を活かし、次世代型システムに対応した拠点の整備を計画する。各ゾーンの具体的な整備については、公募の中で事業者の提案を踏まえて決定していくことになる。
公募では、事業の実現に向けて、豊富な経験とノウハウを持つ民間事業者を募集する。なお、今回の募集は業務代行予定者を選定するものであり、選定後に準備会と基本協定を締結し、準備会の組合設立に係る業務の支援を行う。最終的に組合設立に至った際には、組合と業務代行契約を締結し、業務代行者として組合の業務を代行することになる。
参加形態は単体または共同企業体に設定。このうち、代表者には13年度以降に土地区画整理組合から委託を受け、土地区画整理事業の業務の全部を代行し施工した実績と、農業振興地域または農業振興地域農用地区域を含む土地区画整理事業の事業化の実績を有し、資本金の額が100億円以上であること。建設業者には、土木一式工事の許可、デベロッパーには宅地建物取引業法の免許を受けていることなどを求める。
また、公募では事業者に、▽事業理念▽事業実施体制▽土地利用計画・企業誘致▽設計・工事計画▽財務計画▽その他(独自提案)──の事項で提案を求めている。
参加表明書と参加要件確認書類は20日から22日まで受け付け、27日に資格要件調査の結果を通知する。提案書の受付は10月2日から6日までとし、24日にプレゼンテーションを行う。審査結果の通知は26日ごろの送付を予定。準備会総会で議決を得た後、12月下旬にも業務代行予定者と基本協定を締結する見通しとなる。
その後のスケジュールとしては、26年3月に市街化区域編入、同年9月に土地区画整理組合の設立認可と、業務代行者との業務代行契約の締結を行う。27年3月に仮換地指定、同年4月に工事着手、31年3月に土地区画整理組合の解散を予定する。
公募の募集要項は、つくばみらい市のホームページに掲載している。詳しい問い合わせは(仮称)つくばみらいスマートIC周辺地区土地区画整理組合設立準備会事務局(つくばみらい市都市建設部プロジェクト推進課担当、電話0297-58-2111)まで。