概算工事費53億円 児童相談所の基本設計を発表(千葉県柏市)
[2023/9/7 千葉版]
柏市の太田和美市長は6日に記者会見を開き、仮称・柏市子ども・若者総合支援センターの基本設計や9月補正予算案の概要を明らかにした。児童相談所や一時保護所に加え、青少年センターや地域子育て支援拠点などの機能を集約、継続的な支援を提供する。構造はRC造3階建て、庇の下や倉庫などを含む延床面積は7120平方m。概算工事費は約53億円。12月~24年6月に既存施設(青少年センター)を解体、24~26年度の3カ年で施工、26年度の開設を目指す。
建設予定地は、十余二地区「青少年センター」の敷地1万9399平方m。建築面積は4300平方m。駐車場の収容台数は約60台。
配置計画をみると、1階に相談室や若者の相談・居場所、一時預かり、カフェ、体育館などの機能を設け、プライバシーに配慮できるよう動線を明確化。木を基調にした温かみを感じることができる空間を創出する。
2階には一時保護所(定員25人)を併設し、落ち着いて過ごすことができる個室やリビング、食事や入浴、学習ができる設備を整備。3階には管理諸室や会議室、検査室、相談室などを配置する。
また、太陽光などの再生可能エネルギーを導入するなど、省エネルギー性能表示制度で「ZEBready」の認定を目指す。
設計は佐野建築研究所が担当している。履行期限は24年2月まで。
9月補正予算で仮設校舎に債務
一方、補正予算案は26億9229万円を増額、青少年センターの解体費や、中学校の校舎改修に伴う仮設校舎リース料を確保する。
子ども・若者総合支援センターの整備に向け、青少年センターの解体工事には2カ年で総額1億8500万円の継続費を設定。23年度分として1億6650万円を計上する。
仮設校舎リースには2カ年で限度額6億2040万円の債務負担行為を追加。24年度に着手する柏第四中学校の校舎長寿命化改良工事に向け、仮設校舎を整備する。長寿命化改良工事の設計は豊建築事務所が担当。履行期限は24年2月まで。
仮称・柏市子ども・子育て支援複合施設には218万円を配分。柏駅前の旧そごう柏店アネックス館の4階に「こども図書スペース」、5階に「中高生世代の居場所」を整備するための設計を進める。
補正予算案には、このほか、市内3カ所の公園用地購入に4億4798万円、旧高射砲第二連隊照空予習室(旧柏市西部消防署根戸分署)の補修設計に124万円を盛り込んでいる。