寮・教舎新営が要緊急 岩沼の海上保安学校(国交省 24年度営繕計画)
[2023/9/2 宮城版]
国土交通省は、2024年度予算の概算要求に当たり、各省庁の営繕計画に関する個別意見書をまとめ、ホームページに公表した。個別意見書に盛り込まれた県内の主な事業では、海上保安学校宮城分校(岩沼市)の寮と教舎の新営が特Aで特に緊急を要するとなっている。
営繕計画では、新営計画に対する緊急度の判定基準を「特A」~「E」に分け、「特A」が特に緊急を要する、「A」が緊急を要するなどとしている。修繕計画の場合はA~Dに分類し、「A」が緊急を要する、「B」が至急実施すべきであるなどとしている。
県内の主な新営について見ると、北上川下流河川事務所の庁舎建て替えと、海上保安学校宮城分校の寮と教舎の新設が「特A」となっている。
北上川下流河川事務所は24年度に設計を行うことになっているが、昨年度も「特A」でありながら予算配分が見送られた。新庁舎はRC造4階建て延べ4402平方mの規模を想定。全体計画額は23億7451万円、計画工期が26~28年度。
海上保安学校宮城分校は、寮が木造2階建て延べ970平方m、教舎が同1011平方mの規模。全体計画額を見ると、寮が4億4438万円、教舎が4億5198万円。計画工期はともに27~28年度。
修繕Aの主なものを見ると、庁舎関係は仙台合同庁舎の空調設備改修が24~25年度で10億5751万円、仙台第二合同庁舎の空調設備改修が24~26年度で18億5263万円、仙台第3合同庁舎の受変電設備改修が24~25年度で3億1026万円、仙台法務総合庁舎の受変電設備と直発電設備の改修が24~25年度で5億4262万円、古川合同庁舎の空調設備改修が24年度で1億0623万円など。
庁舎関係以外のAは、国立療養所東北新生園のメープルケアセンター給水・給湯設備更新整備その他が24~25年度で2億6725円、多賀城駐屯地の空調設備改修が24~25年度で16億3709万円、仙台空港管制塔の外壁改修・防水改修が25年度で1億8000万円などとなっている。
修繕Bは塩釜港湾合同庁舎の空調設備改修が24~25年度で3億8165万円、松島基地の空調機更新が24~25年度で7億6329万円など。
営繕計画に関する意見書は、概算要求に先立って国土交通大臣が各省庁より送付された営繕計画に対し、技術的な見地から意見を述べ、各省庁や財務省に送付するもの。各省庁は財務省と協議して実際に予算化するものを決める。あくまで技術的な見地から意見を述べているに過ぎないため、内容が変更になることもある。