ESCO事業でプロポ 本町合同ビル 全体で15%以上の省エネを(県企業局)
[2023/9/2 栃木版]
県企業局経営企画課は1日、本町合同ビルESCO事業に係る公募型プロポーザルの手続きを開始した。契約方法はシェアード・セイビングス契約とし、施設全体の省エネルギー率は15%以上であることを求める。契約期間は契約日から2040年3月31日までで、25年4月1日からESCOサービスを開始すること。事業費の上限額は、ESCOサービス料総額で4億8147万円、単年度ごとの上限額で3209万8000円(いずれも税込み)とする。応募者はESCO事業を行う能力を有する単独企業かグループで、参加表明書は20日午後5時まで、企画提案書は11月30日午後5時までに持参または郵送で提出(郵送の場合は受付期間内必着)する。
=公告の概要は本日付け入札公告欄を参照
県本町合同ビル(県庁舎南別館)は、宇都宮市本町3番9号に02年3月に竣工した。SRC造地下1階地上9階(PH付)建て、延べ8571平方mの規模で、築後21年が経過し電灯設備・空調設備・監視制御設備などの老朽化が進行している。
今回実施するESCO事業は、民間のノウハウや技術力などを活用することで、老朽化した設備の更新、省エネルギー化の推進による環境負荷低減と光熱水費削減を図るもの。民間事業者から設計・施工、運転管理、維持管理等に関する一括提案をプロポーザルで公募し、最も優れた提案を選定する。
ESCO事業者はESCOサービスを県に提供し、県はESCOサービス料を支払う。提供するESCOサービスは▽ESCO設備導入に関する設計、施工、施工管理およびその関連業務▽ESCO設備の維持管理業務▽ESCO設備の運転管理指針作成業務▽省エネルギー量の計測・検証業務▽エネルギー削減および光熱水費削減額の保証業務-で、ESCO事業者は適切な計測・検証手法でエネルギー削減量および光熱水費削減額を保証する。
応募者は、ESCO事業を行う能力を有する単独企業またはグループ(複数企業の共同)とする。応募者は▽事業役割▽設計役割▽工事役割▽維持管理役割-を全て担い、グループで応募する場合は各構成員が役割を分担する。グループの場合は事業役割を担う代表者を1者選定するほか、参加表明時に応募者の構成員全てを明らかにし、役割分担を明確にする。
応募者の資格要件は、「提案募集要項の内容を充分に遂行できると認められる者」や「各種対策で対象施設のエネルギー削減量を提案し、削減量が達成できない場合には保証措置を講じることができる者」「ESCO設備改修後のエネルギー削減量および削減金額を計測・検証することができる者」などとする。
また、事業役割を担う者は県の物品・役務の競争入札参加者資格の入札参加資格を有するか契約締結時までに資格を取得する見込みであり、過去に省エネルギー保証を伴うESCO事業の実績があることなどを求める。設計役割を担う者は一級建築士、建築設備士、技術士、エネルギー管理士、またはこれらに類する資格の有資格者が所属すること、工事役割を担う者は提案内容に該当する種類の建設工事に係る建設業の許可を受け、県の建設工事等入札参加資格を有する、または契約締結時までに資格を取得する見込みであることなどとする。
スケジュールは、参加表明書を20日午後5時までに提出し、現場ウォークスルー調査を10月3日から6日に実施する。企画提案書の提出期限は11月30日午後5時までで、12月4日から8日にかけてプレゼンテーションとヒアリングを実施し、12月15日にも契約候補者を選定する。
契約候補者は、選定結果を通知された後に施設の詳細診断を実施し、省エネルギー化改修工事の詳細設計を行う。詳細診断と詳細設計後、これらの内容を併せた包括的エネルギー管理計画書を作成し、この計画書などを基に契約内容を協議して随意契約を締結する。事業は25年3月末までに改修工事などを完了させ、ESCOサービスを同年4月1日から開始する。
担当部署および問い合せ先は、県企業局経営企画課まで。