薬品注入設備を更新 水道事業 鬼水・北那須で予防保全(県企業局)
[2023/9/1 栃木版]
県企業局は2023年度の水道事業・工業用水事業で、設備更新等長期計画などに基づき設備の更新を予定している。鬼怒水道事務所では、薬品注入設備更新工事のほか上水1系薬品沈殿池のフロキュレーターや取水場電動弁の更新に着手し、北那須水道は2系薬品沈殿池コントロールセンター盤などを更新する。
鬼怒水道事務所では、薬品注入設備一式を更新する。工事の内容は、次亜塩素酸ナトリウム注入設備、ポリ塩化アルミニウム注入設備、苛性ソーダ注入設備、次亜塩素酸ナトリウム貯蔵槽などの製作と、仮設設備、既存設備の撤去、薬品注入設備据付となる。
11月初めにも総合評価方式の一般競争入札を公告し、一括して発注を予定している。総事業費は5億4000万円超で、9月の補正予算で増額を見込む。薬品注入設備は、浄水処理工程で凝集剤や消毒剤などを注入する機器。標準耐用年数は15年から30年となっているが、この施設では本年度で20年から37年を経過するため、予防保全を進める。
上水1系薬品沈殿池フロキュレーター更新工事では、薬品を撹拌するために設置されている羽根の駆動装置(インバータ)3台を更新する。この装置の耐用年数は30年で、供用開始から37年を経過することから、計画的に更新する。
あわせて、既設のコントローラー盤なども改修する。製作と工事を一括して発注する見通しで、第3四半期に総合評価方式の一般競争入札を予定し、2カ年で工事を実施する。総事業費は約5000万円を見込み、このうち本年度分は約2000万円弱を想定する。
取水場電動弁の更新工事は既に総合評価方式の一般競争入札を公告しており、入札締め切りは9月13日の予定。この設備は、取水場から鬼怒水道事務所までポンプアップする途中に設けられているが、設置後42年経過して標準耐用年数の30年を超えており、予防保全を実施する。24年6月28日までの工期で、製作、据付を行う。
北那須水道事務所では、2系薬品沈殿池コントロールセンターの制御盤などを更新する。制御盤は1993年の設置で、標準耐用年数となる30年を経過する。製作、仮設、撤去、据付を一括して第3四半期に総合評価方式の一般競争入札を行い、12月の契約を目指す。工期は25年度までを予定し、総事業費は1億6600万円で本年度分は2200万円を見込んでいる。