年度内に計画策定 庁舎複合化で施設計画立案費(五霞町補正)

[2023/9/1 茨城版]
 五霞町は、9月補正予算案の概要を明らかにした。このうち、一般会計補正予算には5694万円を追加し、総額を57億5274万円とした。主なものでは、町有財産管理事業で、庁舎等複合化施設計画立案等業務委託料に1116万円を補正した。議会で承認されれば、早期に業務を委託し、庁舎などの建て替えや複合化に向けて本格的に基本計画の策定作業に着手する。あわせて、町では10月を目途に庁舎複合化基本計画検討委員会を立ち上げる予定。本年度中に会合を3回程度開催し、3月中にも基本計画をまとめる見通しとなっている。

 庁舎等の複合化は、建設から60年が経過し、施設・設備ともに老朽化が進んでいる役場庁舎を建て替えるもの。基本構想によると、建て替えにあたって新庁舎は、中央公民館との複合化を図ることを明示。建設予定地については、中央公民館敷地約2万1200平方mに整備することを示した。同地は小福田地内で県道西関宿栗橋線に近く、利便性が高い一方、農業振興地域の農用地に指定されており、市街化調整区域となっている。

 なお、複合施設の構造・規模はRC造2階建て、延べ約3835平方mを想定。現在は、福山コンサルタント茨城営業所(水戸市)で「新庁舎等複合施設整備および管理・運営における民間活力導入可能性調査」を実施しており、9月末までにまとめる見込みとなる。

 この調査では、新庁舎等複合施設の整備と、整備後の管理・運営について民間活力の導入が有効かどうかの可能性を探っている。事業手法にはPFI方式やBTO方式、リース方式、包括管理方式などを想定する。

 また、管理・運営については、包括管理を見据えて、複合施設だけでなく町内にある学校などの公共施設も含めた調査を行っている。この可能性調査の結果を踏まえて、民間活力導入方針の方向性を決めるほか、パブリックコメントなどを実施して、基本計画を策定する流れとなる。

 基本計画の策定に係る支援業務は三上建築事務所(水戸市)が担当。これは新庁舎の建設にあたって、具体的なビジョンを定めた基本計画を作成するために支援する業務で、事業スケジュールの検討や財政負担の算定、施設計画の立案、発注業務のアドバイザリーなどを行う。

 今回、補正予算で計上した庁舎等複合化施設計画立案等業務は、本格的に基本計画の策定作業に着手するための業務となる。今後は、10月を目途に庁舎複合化基本計画検討委員会を立ち上げ、年度内にも基本計画を策定する見通しだ。

 既存庁舎は1963年にRC造2階建ての建物が建設され、その後S造3階建ての議会棟を増築したほか、部分的な増築を繰り返しており、延べ面積は2168平方m。一方、中央公民館は1979年に建設されたもので、15年には耐震補強工事を実施したが、バリアフリーなどの機能は満たしていない。建物の規模はRC造3階建て、延べ3027平方mとなる。

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