県立学校LED化に債務負担 新図書館の実施設計も (千葉県の補正予算)

[2023/8/31 千葉版]
 県(熊谷俊人知事)は30日、9月補正予算案を発表した。一般会計の予算規模は80億7100万円。県立学校の照明器具LED化事業のほか、新県立図書館等複合施設の実施設計について債務負担を設定するほか、東武野田線連続立体交差事業(野田市)の事業費を増額する方針だ。

 一般会計の普通建設事業費は40億3600万円を計上。補助事業で街路整備事業などを増額するほか、単独事業では中小企業に対し生産性の向上を図る設備投資支援を新たに実施する。

 県立学校照明器具LED化事業で7億2100万円の債務負担を設定。葛南地区などにある40校を対象に、照明をリース方式により、一括でLED化する方針だ。

 新県立図書館等複合施設整備事業では実施設計委託料について6億5000万円の債務負担を設定する。基本設計の見直しなどで時間がかかったため、債務負担を再度設定する。

 千葉市中央区の県立青葉の森公園内に延べ1万9000平方m規模の複合施設を新築する計画。実施設計は、基本設計を担当した日本設計(東京都新宿区)に随意契約で委託する方向で検討している。

 街路整備事業では12億2450万円を予算化。踏切の除却を進める東武野田線連続立体交差事業の事業費を増額し、早期の事業完了を目指す。

 道路環境保全事業に3億6000万円を配分。ゴミの不法投棄が多く発生している区間で、道路美化清掃のほか、路肩の防草対策や注意喚起看板の設置などを進めていく。

 対象となるのは国道465号北千葉道路(船橋市・印西市)、県道船橋我孫子線(我孫子市)、国道296号(匝瑳市)、国道410号(南房総市)、国道128号(鴨川市)、県道君津鴨川線(君津市)の6カ所。

 都市公園整備事業に3億1680万円を充てる。老朽化が進む県立都市公園について、長寿命化対策を前倒す方針だ。

 高病原性鳥インフルエンザの防疫に10億円を配分。近年多発する鳥インフルエンザの発生に備え、防疫活動に必要な予算を確保する。

 新規事業では、中小企業生産性向上・設備投資促進補助金に22億円を計上。新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、社会経済活動が活性化していることから、DXによる省力化・業務効率化、新事業展開・新商品開発など、生産性の向上を図るために必要な設備投資を補助する。

 特別会計病院事業では、がんセンター施設等整備事業を増額。旧衛生研究所や精神保健福祉センターを解体し、がんセンター新棟に隣接する新たな駐車場を整備する計画だ。

 土壌汚染調査と解体工事実施設計について、2024年度までに8300万円の債務負担を設定。このほか、解体に向けた測量に2130万円、来院者用仮設通路の整備に向けた実施設計に490万円を配分する。

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