再開発ビルの着工へ 宇都宮駅西口南地区再開発事業 起工式で安全を祈願

[2023/8/29 栃木版]

 宇都宮市の宇都宮駅西口南地区市街地再開発事業の起工式が28日、建設予定地で開催された。市街地再開発組合や工事関係者など、34人が出席した。市街地再開発事業は高さ80mの地上20階地下1階建てで、RC造延べ床約1万3420平方mのビルを整備する。建設工事は9月1日に着工し、2026年8月に竣工を予定している。

 起工式の神事では、刈初めの儀をAIS総合設計の佐々木宏幸代表取締役、穿初めの儀を宇都宮駅西口南地区市街地再開発組合の巴山勝雄理事長、地曳きの儀を東武建設の飯野秀夫代表取締役社長が執り行った。3者ともに、工事の安全を願って機具を振るった。

 起工式後、市街地再開発組合の巴山勝雄理事長は「1982年にまちづくり研究会を発足させてから長い道のりだったが、信念を持って計画を進め、起工式を迎えることができた。東口で開業したLRTに続き、西口南地区の再開発は西口の大きなシンボルになるはず」と期待感を表した。

 続けて「駅広場に面する開発事業は西口南地区が初めてであり、再開発が進むことで駅西口地区全体の再開発が進展し、活性化が進むと信じている。ビルの商業施設は若者が呼び込める、驚くような施設を導入したい。宇都宮市の正面玄関は駅西口であり、正面玄関にふさわしいまちづくりを行っていきたい」と決意を新たにした。

 宇都宮駅西口南地区は、JR宇都宮駅西口駅前広場の南に隣接する約0.2haを区域面積とし、地権者は10人となっている。2012年3月にJR宇都宮駅西口地区まちづくり協議会、18年12月に市街地再開発準備組合を設立して事業を推進し、21年4月に第一種市街地再開発事業都市計画が決定され、22年7月に市街地再開発組合を設立した。

 再開発計画オフィス(東京都新宿区)が事業を推進し、旭化成不動産レジテンス(東京都千代田区)がデベロッパーを担当している。AIS総合設計(宇都宮市)が基本計画や設計を担当し、施設の建設工事は東武・渡辺・増渕特定建設工事共同企業体(JV)が実施する。

 市街地再開発事業では、敷地面積約1300平方mに、RC造地上20階地下1階建て(高さ80m)、延床面積約1万3420平方mの複合ビルを建設する。このほか付帯施設として、タワーパーキング(102台)を併設する。ビルの1階から3階には商業機能(店舗・7区画)やサービス機能を、4階から20階はマンション(101戸)を配置する計画となっている。

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