部屋南部に8000万 農業農村整備事業 新規16地区で耕作条件改善(栃木県農地整備課)

[2023/8/26 栃木版]

 県農地整備課によると、本年度の農地耕作条件改善事業は団体営22地区を計画し、事業費に8億2820万円を割り当てる。このうち新規事業は、思川西部土地改良区(小山市)の思川西部(13)地区や、栃木市の部屋南部地区など16地区。国営造成施設管理事業は県営8地区と団体営6地区の計14地区に対し、3億2619万円を配分する。県単農業農村整備事業については、67地区で事業費6億4506万円を計画している。     =各事業の実施地区および配分額は4面に掲載

 農地耕作条件改善事業では、農業の収益力向上に向け、農地中間管理機構を活用し農地の区画拡大や排水改良など、農業生産基盤の整備を促進する。事業内容は、農地の区画拡大や農業用用排水施設、農作業道などの整備で、事業主体は市町や土地改良区など。本年度は6地区で継続して事業を実施するほか、新たに16地区で着手する。

 新規地区のうち小山市では、思川西部土地改良区の思川西部(13)地区で本年度は揚水機1基、用・排水路延長740m、区画拡大42haを計画する。事業費は1億0840万円を見込む。

 小山市美田中部土地改良区は、小山市美田中部(5)地区で揚水機1基に1700万円、小山市美田北部(9)地区で用水路延長334m、揚水機2基に3500万円を割り当てる。

 このほか小山市では、間々田乙女土地改良区の間々田乙女(8)地区で用水路延長1.5kmと揚水機1基を整備。小山用水土地改良区は、小山用水(7)の揚水機3基に2000万円を見込む。同改良区では、野木町の友沼地区の揚水機1基にも7500万円を配分している。

 大田原市は湯津上土地改良区の巻川7地区、片府田4地区、佐良土上の台の3地区に着手し、用・排水路や揚水機を整備する。黒羽土地改良区の川田3地区と川西西部4地区では用水路を整備し、荒井町島2地区では農作業道延長860mに4800万円を充てた。

 栃木市の新規地区は、国府土地改良区の国府南部6の揚水機1基や大岩藤土地改良区の下岡・三谷地区の排水路延長520m、部屋南部地区の排水路385mとなる。

 那須塩原市の石田坂地区では、老朽化による揚水機更新のため本年度に実施設計を発注しており、24年度に施工する。工事費は4200万円を予定する。

 国営造成施設管理事業は、国営事業で造成されたダムや頭首工、用排水機場を円滑かつ適正に管理するとともに、施設管理に携わる土地改良区などの管理体制の整備を促進する。深山・板室ダム管理事業は那須野原地区1地区に他事業者負担分含め7949万円を割り当てる。

 基幹水利施設管理事業は、鬼怒中央地区の岡本頭首工や那須野原地区の西岩崎頭首工、塩那台地地区の福原揚水機場などの点検整備や補修工事で、7地区10施設に1億5776万円を見込む。水利施設管理強化事業は、6地区に8893万円を配分する。

 県単農業農村整備事業は、農業生産の効率化やコストの低減を図るため、市町などが実施する小規模な農業生産基盤などの整備を支援する。農業生産基盤整備事業では農業用用排水施設や農道の整備、農業用施設管理事業は用水機場などの施設機能回復に向けた整備補修に対し、補助を行う。

 本年度は67地区を予定しており、主なものは那須塩原市が三本木佐野4地区で行う排水路の装工に3240万円、那須町土地改良区が山梨子地区で実施するかご枠工に3000万円、野木町の中谷土地改良事業共同施行の中谷地区での揚水機設置に3000万円、那珂川町が小川地区で実施する農道の舗装に2200万円などとなっている。

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