牛網地区で宅地開発へ 国際開発コンサルが基本計画(宮城県 東松島市)
[2023/8/23 宮城版]
東松島市は、市営住宅の牛網別当住宅を順次解体撤去しており、入居者の移転が全て完了すれば跡地を宅地に開発する計画だ。宅地開発に向けては本年度に基本計画策定業務を国際開発コンサルタンツ(仙台支店・仙台市青葉区)に委託した。年度内に同業務をまとめ、早ければ来年度から開発工事の実施設計に着手する可能性がある。
牛網別当住宅は、牛網字別当~関下地区に位置している。既存住宅はこれまでに解体撤去を進めた結果、戸建て4棟と長屋11棟が残っている。このうち本年度は長屋3棟と戸建て3棟の解体撤去工事を行う。残りの長屋にはまだ入居者がいるものの、別の住宅への移転などを促している。
宅地開発については、全ての市営住宅を解体した跡地として1.2haを活用する考え。1戸当たり230平方m~265平方mの戸建て住宅が30戸程度建てられるような住宅地を構想している。既存の下水道や水道などは古いため、宅地開発に伴って造り直すことなる見込み。
周辺の市道に関しては避難道路に活用する計画があり、拡幅や線形改良などが必要と考えている。今回の基本計画策定業務には道路計画までは含まないものの、住宅地内のインフラ施設は計画に盛り込む予定。
同業務では牛網地区のほか、柳の目南工区の宅地開発に関する基本計画も作成する。柳の目南は住所が赤井字南一他で、面積が2.9ha。現地は主に農地となっている。こちらは戸建て住宅70戸程度の宅地開発を想定しており、市が造成して宅地の区画や道路、水道、下水道、調整池、駐車場などを整備する構想だ。
同業務の履行期間は2024年3月12日まで。柳の目南は市街化調整区域で拠点法の網をかけているものの、今後に地権者との調整などが必要となる。牛網はすでに市街化区域のため、より開発しやすいと見ている。
カメヤで解体工事 牛網別当住宅の6棟
同市は本年度の市営牛網別当住宅解体工事をカメヤ(東松島市)に発注する。工事発注に当たっては17日に指名競争入札を開札し、同社が1620万円で落札した。予定価格は1728万8000円、最低制限価格が1089万円だった。
工事では成型コンクリートパネル造平屋のA-8号棟とA-9号棟、A-11号棟、木造平屋のB-1号棟とB-2号棟、B-16号棟を解体撤去する。付帯する電気設備や機械設備の解体、樹木の撤去も行う。6棟の延べ床面積は670平方m。施工場所は牛網字別当19-6他。工期は12月11日まで。
牛網別当住宅はこの6棟を解体した後も戸建て1棟と長屋8棟が残る。これらは入居者が退去した段階で別途、解体工事を発注する。