桜川で河道掘削工 主要事業 国道125号つくばBPを推進(県土浦土木)

[2023/8/24 茨城版]
 県土浦土木事務所(大森満所長)はこのほど、本年度の主要事業をまとめた。道路整備では、国道125号つくばバイパスや国道355号石岡岩間拡幅などの整備を推進していく。河川整備では、桜川の筑波工区で河道掘削や河川伐採などを行う。このほか、上曽トンネル(仮称)整備事業や、つくばエクスプレス沿線での土地区画整理事業などを盛り込んだ。

 道路整備のうち、国道125号つくばバイパス(つくば市田中~下妻市高道祖)では、本年度に道路改良舗装工事と用地買収を行う。同線は県南・県西地域を東西に連絡する広域幹線道路。常磐道土浦北ICや筑波山地域へのアクセス機能の強化と、つくば市北部の渋滞緩和を目的にバイパス整備を進めている。全体計画は延長5920m、幅員25m/14mとなる。進捗率は22年度末で98%となる。

 国道355号石岡岩間拡幅(石岡市柏原~笠間市押辺)では、本年度に橋梁上部工事と道路改良舗装工事を実施していく。同線は千葉県香取市を起点に笠間市まで南北に連絡する広域幹線道路。常磐自動車道と国道6号、国道50号、北関東自動車道とのアクセス機能の強化、石岡市内の渋滞緩和を図るため、4車線化整備を行う。全体計画は延長8990m、幅員25m/13m。進捗率は40%となっている。

 桜川土浦潮来自転車道線(つくば霞ヶ浦りんりんロード)では、本年度に自転車道整備工事と用地買収を行う。同線は旧つくばりんりんロードと旧霞ケ浦自転車道を一体とした県道。交流人口拡大による地域活性化や地域経済の発展を図るため、誰もがサイクリングを楽しむことができるよう、自転車道の整備を実施している。全体計画は延長44km、幅員3~4mとする。進捗率は61%となる。

 都市軸道路・野田牛久線(守谷市大柏~つくばみらい市東楢戸)では、本年度に橋梁上部工事と橋面舗装工事、道路改良舗装工事を予定する。都市軸道路は、埼玉県の東京外環自動車道からつくば市の国道354号を結ぶ広域幹線道路。このうち、守谷市大柏からつくばみらい市東楢戸までの区間において、TX沿線開発による新たな交通需要に対応するため、整備を進めている。全体計画は延長7800m、幅員30~40m/13mで、進捗率は88%となる。

 河川整備のうち、桜川では筑波工区(桜大橋~筑真橋)で本年度に河道掘削や河川伐採などを実施していく。この事業は土浦・つくば市などの流域の浸水被害解消のため、霞ヶ浦河口部から筑真橋間の改修事業に着手。全体計画は延長25.5kmで、土浦工区が延長10km、筑波工区が延長15.5kmとなる。このうち、土浦工区については、1989年に概成した。残る筑波工区の進捗率は57%となっている。

 牛渡馬場山土浦線(かすみがうら市宍倉)では、本年度に用地測量と用地買収を進める。対象となる箇所はJR常磐線神立駅の北側の市街地に位置し、見通しの悪いカーブがある道路。また、周辺に工業団地が立地しており、大型車両の交通が多い状況にある。そのため、同地はかすみがうら市の通学交通安全プログラムに位置付けられた。これを受けて、通学児童の安全確保を図るため、歩道整備を進めている。全体計画は延長1100m、幅員11m/6m。進捗率は55%となる。

 受託事業である上曽トンネル整備では、本年度にトンネル本体工事やトンネル設備工事、道路改良工事、道路環境調査などを実施していく。水郷筑波国定公園内の上曽峠区間は幅員が狭く、線形不良で急峻であるため、大型車の多くが迂回し、冬季には交通不能となることもある。そこで、トンネルを含めたバイパス整備を行うことで、車両通行の安全を確保するとともに、地域間の交流を促していく。全体計画は延長5580m(うち、トンネル延長3540m)、トンネルの幅員が8m/6.5mで、あかり部の幅員が10.5m/6.5m。進捗率は82%となっている。

 土地区画整理事業では、島名・福田坪地区と上河原崎・中西地区を対象に整備を行う。この2地区はつくばエクスプレス整備にあわせて一体的な街づくりを進めるため、都市基盤整備と良好な住宅・宅地の供給を行う。このうち、島名・福田坪地区では、本年度に宅地造成と区画道路工事、物件移転補償などを実施していく。全体計画は242.9haで、進捗率は87%となる。

 上河原崎・中西地区では、本年度に宅地造成と区画道路工事、物件移転補償などを予定する。全体計画は168.2haで、進捗率は75%となっている。

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