工事費概算で19億円 東給食センター S造2階2459平方mで環境配慮(栃木市)
[2023/8/22 栃木版]
栃木市は、(仮称)栃木東地域学校給食センターの整備基本設計を明らかにした。それによると、建設予定地は神田町地内の面積約5800平方mで、施設の規模と構造はS造2階建て・延べ床2459平方mを見込む。今後は11月までに実施設計を策定し、12月にも造成工事を発注して2024年1月~5月に工事を実施する。施設の建設は、25年4月~6月に発注して25年7月にも着工し、工期を15カ月に設定。また、外構を25年7月~9月に発注し、5カ月の工期で施工して、27年4月の給食センター開設を目指す。工事費は、19億3503万円と試算している。
市は食育の推進や、衛生管理の徹底した安全・安心な学校給食を提供する調理場の整備を図るため、老朽化した学校給食施設の計画的な整備を進めている。栃木地域では、老朽化した栃木第三小学校給食共同調理場・大宮北小学校給食共同調理場・国府北小学校給食共同調理場を統合して、新たに(仮称)栃木東地域学校給食センターを整備する。
この施設では、大宮南小学校・大宮北小学校・国府北小学校・国府南小学校・東陽中学校・栃木東中学校・栃木南中学校の7校を対象に、2400食の給食を提供する。SDGsを念頭に置き、持続可能な社会や環境の実現に配慮した施設として整備する。
建設地は東武日光線近隣の神田町49番地で、敷地面積は約5800平方mとなる。東側は市道1039号線、西側は市道11226号線に面している。
施設の規模と構造はS造2階建て・延べ床2459平方mで、直接基礎工法とラーメン構造を採用し、耐震性能はII類とする。建物は敷地中央に建設し、施設周囲に駐車場(62台)を配置する。
敷地南西に車両入口、敷地南東に歩行者出入口、敷地北東に車両出口を設け、車両出口付近に駐輪場(5台)やごみ庫を設置する。敷地西側には倉庫(A・B・C)、受水槽、消化水槽・消化ポンプ、埋設した排水処理装置を配置。敷地東側には埋設した防火水槽を整備し、施設南東の玄関付近には身障者対応駐車スペースを設置する。
施設1階には、調理エリアや一般エリアを配置する。調理エリアには調理室、和え物室、炊飯室、食物アレルギー対応調理室・盛付室、コンテナ室、検収室、下処理室、食品庫、洗浄室などを設け、一般エリアには玄関、事務室、更衣室、洗濯乾燥室、会議室、休憩室などを設ける。調理設備はドライシステムを導入し、床ピット方式を採用する。荷受、配送・回収プラットホームには、庇を設置する。
2階には、キュービクルを含む機械室を設置する。屋根に太陽光パネル(56kW)を整備するなど、環境負荷低減へ施設のZEB化を進める。厨房排水は排水処理槽で処理し、一般排水は下水道接続、雨水は敷地内浸透槽で処理する。空調は、電気式ビル用マルチエアコンを採用する。
工事費は、概算で19億3503万円とする。内訳は、建築が6億0569万円、電気設備(太陽光発電設備含む)が2億7879万円、機械設備(厨房機器含む)が10億5054万円で、厨房設備の導入は4億687万円、太陽光発電設備導入が2940万円と試算している。