寺小路で圃場整備 農業農村整備事業 亀の子堰改修へ実施設計(栃木県農地整備課)

[2023/8/18 栃木版]

 県農地整備課は、2023年度予算における農業農村整備事業の実施地区と配分額をまとめた。このうち、農地整備事業は県営22地区に事業費23億7333万円を見込む。また、水利施設整備事業は県営13地区、団体営7地区に9億1646万円、農村地域防災減災事業は県営3地区などに4億4874万円を配分した。新規地区は、農地整備事業が寺小路地区(塩谷町)の1地区で、水利施設整備事業は基幹水利施設ストックマネジメント事業の芳賀2地区(芳賀町)など15地区。農村地域防災減災事業は、防災重点農業用ため池緊急整備事業の廃止工事など18地区となっている。=各事業の実施地区および配分額は後日掲載

 農地整備事業では、農地の大区画化や省力化技術などの導入による基盤整備の実施とともに、水田の排水改良および畑地化を推進する。新規は経営体育成型の寺小路地区で、本年度の事業費は3000万円を配分している。

 寺小路地区は、新規に圃場整備を行う。受益面積は23.9haで、総事業費(ハード)は6億9100万円を試算。本年度は地区界杭設置・立会いや実施設計の現地調査を進め、24年度に換地原案を作成して、27年度の完了を目指していく。

 このほか継続事業では、下稲葉地区(壬生町)の圃整工事に4億5000万円を予算化した。薄井沢地区(日光市)の圃整工事には4億1200万円、芳賀町北部第2地区(芳賀町)の圃整工事には2億7733万円、海道地区(宇都宮市)の圃整工事には1億8200万円、薬師寺・柴地区(下野市)は圃整工事には1億8000万円などを重点配分している。

 水利施設整備事業では、農業用水利施設の計画的かつ効率的な整備・更新を推進する。

 新規事業では、亀の子堰(小山市、栃木市)のコンクリート固定堰を、老朽化および水管理の省力化のためSR合成起伏ゲートに改修する。本年度は、実施設計を策定するため6000万円を計上し、9月に指名競争入札での発注を見込む。その後は24~25年度に施工して、26年度には固定堰を取り壊す。総事業費は、4億5000万円を試算している。

 市の堀用水(さくら市他5市町)では、老朽化した用水路の改修工事が必要となっている。本年度は、実施設計を宇都宮測量、基本設計を日本工営に発注している。

 継続事業は、水利施設整備(農地集積促進型)の部屋南部地区(栃木市)で排水機場工事に1億9440万円、同じく船生地区(塩谷町)の用水路工事に1億9000万円などを配分した。

 農村地域防災減災事業は農業水利施設の整備・補修を実施するとともに、防災重点農業用ため池の防災対策を推進する。

 防災重点農業用ため池緊急整備事業の廃止工事は、新たに泰五郎溜(宇都宮市)や那場内溜(那須烏山市)など5地区と、継続事業の高松赤坂溜(宇都宮市)で行う。

 同事業では、新規の寺入溜(茂木町)や坂善溜(市貝町)、継続事業の南高岡上池(真岡市)など16市町62箇所で実施設計を行う。

 そのほか新規事業として、震災対策等農業水利施設整備事業で真岡市などのため池に、転落防止の注意喚起やハザードマップのQRコードを掲載した看板を設置する。農業用排水機場非常用電源対策事業では、西前原地区(栃木市)の排水機場の予備電電設置工事に700万円を計画している。

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