173事業に159億円 給食センター建設など(23~25年度 宮城県 亘理町・実施計画)
[2023/8/17 宮城版]
亘理町は、町づくりの指針となる第5次総合発展計画について2023~25年度の実施計画を策定した。今後実施を予定する主要な事業内容や事業費を示しており、個別事業数は計173件で、その3年間の総事業費を159億3410万円と試算。移転新築する学校給食センターの着工を25年度に控えるほか、約34億円を充てて引き続き上下水道の整備を推進する計画だ。
第5次亘理町総合発展計画(2016~25年度)は現在、21年度から5カ年の後期計画を推進中。計画の進行管理の役割を担う実施計画は3カ年のローリング方式で毎年策定しており、今回は23~25年度を期間とする。この間に取り組む個別事業の施策展開、財政計画などをまとめた。事業は社会経済情勢などを踏まえ随時を見直す。
23~25年度に実施する個別事業は「持続可能なまちの基盤づくり」「わたしとわたりのブランドづくり」など5つの基本戦略ごとに整理しており、総事業数は173件、総事業費は約159億円となった。
25年度の事業費は、学校給食センター建設事業の本格化による増加が見込まれる。センターはDBO方式で移転建て替えする方針。整備運営事業者による設計を24年度に進め、25年度の着工を想定しており、3カ年の事業費は23年度が2016万円、24年度が1980万円、25年度が10億7690万円。
事業者の選定はプロポーザルで行う見通しで、本年度第2四半期にも手続きを開始する。基本計画段階の施設規模は平屋1400平方m程度。26年度の供用開始が目標だ。
このほか主な事業を見ると「上・下水道の整備」に3カ年で約34億円の事業費を充てる想定。このうち「上水道整備事業」では送水管の更新や田沢浄水場の耐震補強、吉田配水場(仮称)の改築・更新などを推進する計画で、3年間の事業費を計11億5711万円とした。年間3~4億円を充てる。
「公共下水道整備事業の推進」には計14億6083万円を投入する。このうち「流域関連公共下水道整備事業・汚水」において未普及解消に向けた管渠整備と、老朽管の改築・更新に取り組む方針で、事業費は23年度に1億9420万円、24~25年度に各2億5000万円。雨水対策では南町地区の浸水対策、荒浜雨水ポンプ場のポンプ整備などを進める計画で、事業費は本年度に1億4400万円、24~25年度に各1億7200万円を試算した。南町では雨水調整池の新設などを計画しており、24年度に用地買収、25年度の工事を見込む。設計は東京設計事務所(東北支社・仙台市若林区)が担当している。
農・商・工分野である「わたしとわたりのブランドづくり」においては、ため池整備事業の3カ年の事業費に計1億8676万円を設定。この間に防災重点農業用ため池である「平場ため池」の対策を推進する方針で、基本計画作成を仙南測量設計(岩沼市)が担当した。事業採択となれば24年度に実施設計と工事着手を目指す。
教育分野関連では、中学校施設整備において、新たに逢隈中のトイレ棟増築工事に着手する見通しで、25年度の基本・実施設計、26年度の工事を見込む。
なお、3カ年の普通建設事業費は計33億7107万円で、年度ごとの内訳は23年度が9億0642万円、24年度が7億5962万円、25年度が17億0502万円とした。