3市町で適正化計画 農業農村整備事業 県営3地区、団体営7地区(県農村振興課)
[2023/8/8 栃木版]
県農村振興課は、2023年度予算における農業農村整備事業の実施地区と配分額をまとめた。県営事業は、中山間地域総合整備事業が2地区に事業費4300万円、農村振興総合整備事業が1地区に1億円を予算化した。また団体営事業は、農業集落排水の機能強化で継続3地区と新規の桑島地区(宇都宮市)に1億3153万円を措置した。このほか、維持管理適正化計画を新たに3地区で策定する。
中山間地域総合整備事業は、中山間地域で農業生産基盤と農業生活環境の一体的な整備を推進する。本年度は、継続事業の高原地区(矢板市、塩谷町)の圃場整備付帯工事として排水改善工事に1800万円、馬頭中部地区(那珂川町)の農業集落道(L100m)の整備に2500万円を配分した。
農村振興総合整備事業は、農業生産基盤と農村生活環境を一体的に整備する事業。本年度は安足地区で、農業用用水路(L1500m)と農道(L332m)の整備を進めるため、事業費1億円を充当する。
安足地区では25年度までに、農業用排水延長11.8kmや農道3.7kmを整備している。このほか、生態系保全3路線、地域資源利活用施設1カ所の整備や、売電や環境への負荷軽減を目的として用水路への太陽光発電施設の設置などを進めている。
農業集落排水事業の機能強化では、排水施設の長寿命化やライフサイクルコストの低減を図るために必要な、市町などが行う機能診断の実施や改築・更新を支援する。また、発生汚泥等の活用推進に必要な調査なども行う。
具体的には、処理水槽の防食のため沢地区(矢板市)、板戸地区(宇都宮市)、北向田地区(那珂川町)で継続事業の工事を行うほか、新たに桑島地区(宇都宮市)で詳細設計に着手する。
沢地区は、本年度までの3カ年で防食工事を実施しており、本年度は2500万円を配分した。また板戸地区は、22年度から24年度までの事業で総額は1億2813万円を予定し、このうち本年度は7893万円を計上。北向田地区は事業工期を22年度から27年度までとし、総事業費は1億0450万円、うち本年度分として2600万円を措置した。桑島地区は総事業費3170万円のうち160万円を予算化し、24年度に実施する防食工事の詳細設計を策定する。
農村整備事業の維持管理適正化計画は、新たに3市町の3地区で策定する。事業費は、武井高松地区(小山市)が600万円、高根沢東部地区(高根沢町)が500万円、上野地区(さくら市)が500万円となる。
なお農地整備課予算では、継続事業の農業農村整備事業計画調査で茂木地区(茂木町)の計画策定のため110万円、同じく継続事業の農地集団化推進事業で茂木地区(茂木町)の換地等調整一式に18万7000円を予定している。
地区別割当額と実施内容は次の通り。(単位・万円、▼は新規)
《県営事業》
【中山間地域総合整備事業】
▽高原(矢板市、塩谷町)=[1]1800[2]排水改善工事
▽馬頭中部(那珂川町)=[1]2500[2]農業集落道整備
【農村振興総合整備事業】
▽安足(足利市、佐野市)=[1]1億[2]農業用用水路・農道工事
《団体営事業》
【農業集落排水事業(機能強化)】
▽沢(矢板市)=[1]2500[2]処理水槽防食工
▽板戸(宇都宮市)=[1]7893[2]処理水槽防食工
▽北向田(那珂川町)=[1]2600[2]処理水槽防食工
▼桑島(宇都宮市)=[1]160[2]詳細設計
【農村整備事業(維持管理適正化計画策定)】
▼武井高松(小山市)=[1]600[2]計画策定
▼高根沢東部(高根沢町)=[1]500[2]計画策定
▼上野(さくら市)=[1]500[2]計画策定