市場に賑わいエリア 整備事業者をプロポで公募(宇都宮市)

[2023/7/29 栃木版]
 宇都宮市は中央卸売市場に賑わいエリアを整備する事業者の公募で、プロポーザルを開始した。単独または複数の法人によるグループが対象で、参加表明書等の提出前に現地見学を行うことが条件。参加表明書は9月19日から29日までに、中央卸売市場企画グループへ持参または郵送(消印有効)して提出する。優先交渉権者は2024年3月中旬にも決定する見通しで、賑わいエリアのオープンは26年3月を予定している。

 市は、中央卸売市場で卸売業者の取扱数量が減少傾向にあるため、市場のさらなる活性化に向けた賑わいの創出が必要だとして、新たな交流や賑わいを創出する拠点となる賑わいエリアの基本的な整備の考え方を示す整備方針を策定した。この方針を基に、賑わいエリアを整備して、市場の活性化を図る。

 整備コンセプトは「開かれた〝食〟のランドマーク-人と食が集う賑わい交流拠点-」とし▽市場内事業者と連携し、飲食・物販などを通じ市場の食を楽しみ体験できる機能▽市の職を中心とした多彩な魅力を発信できる機能▽利便性の高い多様な商業機能▽その他(民間事業者からの提案を求める機能、市場の付加価値向上)-を導入する。 

 整備エリアは平成通り(主要地方道宇都宮真岡線)沿いで、敷地南東の2万7337平方m。東北新幹線の高架が通っており、高架から北西のエリア(整備エリア[1])は2万4110平方m、南東のエリア(整備エリア[2])は3227平方mとなっている。

 現存する建物は、事業者の負担で撤去・処分する。エリア[1]にある農業用水路は、事業者負担で移設することを認め、既設構造物も事業者負担で撤去・処分する。エリア[2]内にある農業用水路、非常用貯水槽、四等三角点の標石および標示杭は移設・撤去が不可能だが、工事で四等三角点の標石および標示杭の移設が必要な場合には、事業者が必要な申請手続きや協議などを行う。

 事業形態は、市有地に事業用定期借地権を設定し、事業者が提案した施設を事業者主体で設計・建設・維持管理・運営を実施する(エリア[2]は事業用定期借地権の対象外で、条例に基づく使用許可とする)。借地期間は、契約締結日から10年以上30年未満の範囲とする。

 応募者は、応募者以外の者を協力法人として業務の一部を請け負わせることもできる。提案書は12月11日から28日に提出し、選考委員会によるプレゼンテーション審査を24年2月下旬に実施して、3月中旬に優先交渉権者を決定する。基本協定は5月ごろ、事業用借地権設定契約は7月ごろに締結するとしている。

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