秋ごろに基本設計 山方地域センターの再整備(常陸大宮市)
[2023/7/26 茨城版]
常陸大宮市は、支所庁舎等複合施設整備基本計画に基づき、山方地域センターの再整備を計画している。6月には、地域センター別館(RC造2階建て、延べ3279平方m)の解体設計を桜設計事務所(水戸市)に委託した。本年度には解体設計に加えて、複合施設の整備に向けた基本設計にも着手する。24年度には既存施設の解体工事と新施設の実施設計を行い、26年度中に山方公民館跡地へ複合施設を建設し、27年度から供用を開始する計画となっている。
20年度に策定した支所庁舎等複合施設整備基本計画は、山方、美和、緒川、御前山の各支所地域における支所庁舎などの老朽化が著しく、さらなる人口減少が進むことなど予想されることなどを踏まえたもの。4地区にある各施設の老朽化や利便性、今後の維持管理コストなどを鑑み、22年度に導入した地域センター制度や中央公民館制度に向けた施設の複合化を図っている。
これまで、美和地域では美和支所(分庁舎)と美和工芸ふれあいセンターの複合化を図り、増築工事や長寿命化改修工事を行った。緒川支所は緒川総合センター内に移転し、御前山支所では現庁舎(御前山保健福祉センター)を複合化を図るための改修工事などを実施した。
今回再整備に着手する山方地域では、支所と山方公民館を複合化し、22年度に山方地域センターとして運営を開始した。施設は1954年完成の旧庁舎と1976年完成の新庁舎、1974年建築の公民館などから構成されている。これらの施設はいずれも老朽化が著しく、耐震性にも課題があるとされている。このため、地域センター別館(旧山方公民館)分を解体して新たな複合化施設を整備し、完成後に現庁舎の解体を進めていくもようだ。
解体工事を計画する地域センター別館内には、体育館や会議室などが設置されている。体育館機能の存廃については、地元住民らの意見も聞きながら検討を進めている段階で、秋までには方向付けを行う。
新施設は解体した別館跡地に整備する計画で、方向性が定まれば秋ごろにも基本設計に着手する。発注方法は、プロポーザル方式なども視野に入れるが、引き続き検討を進める。施設規模については、体育館の有無に大きく左右されることから、現在の所は不透明としている。
解体設計と基本設計は年度内にまとめ、24年度には別館の解体工事と新施設の実施設計に着手する。順調に進めば、25年度から2カ年で新施設を整備し、27年度からの供用開始を予定している。
完成後には、旧支所部分の解体工事を計画するが、時期について未定としている。このほか、敷地内に残る00年建築のイベント用倉庫は当面維持しながら、37年度以降の建て替えを検討する。