阿武隈川下流の大規模災関 河川工事2件が落札 後藤工業と金原土建に(仙台河川国道)
[2023/7/20 宮城版]
国土交通省仙台河川国道事務所は、阿武隈川下流の江尻下流地区と江尻上流地区について、河道掘削等工事の一般競争入札2件を開札し、総合評価を経て落札者を決めた。江尻下流は後藤工業(仙台市宮城野区)が3億7280万円、江尻上流は金原土建(大崎市)が3億7300万円で落札した。予定価格などは追って公表する。開札日は13日。
両工事は阿武隈川下流の河川大規模災害関連事業(大規模災関)で行う。施工場所は角田市小坂地区と亘理町荒浜地区。それぞれ江尻地区で築堤・護岸工など、高須賀地区で河川土工や法覆護岸工、付帯道路工などを施工する。
江尻下流は、江尻地区で築堤・護岸の河川土工として約3万9800立方mの掘削工、約3800立方mの盛土工、約2790平方mの法面整形工を行うほか、法覆護岸工の植生工や、付帯道路工のアスファルト舗装などを実施する。高須賀地区では河川土工として約1万8800立方mの盛土工や、約8840平方mの法面整形工などを施工する。
江尻上流は、江尻地区で築堤・護岸の河川土工として約4万3500立方mの掘削工を実施するほか、高須賀地区で河川土工として約2万6200立方mの盛土工や、約1万0190平方mの法面整形工、法覆護岸工の植生工、付帯道路工のアスファルト舗装などを進める。
工期は2件とも215日間で、着工期限が8月21日。仮に着工期限に着手した場合は2024年3月22日まで。
阿武隈川下流の大規模災関は、19年の東日本台風で甚大な被害が発生したため、関係機関でとりまとめた阿武隈川緊急治水対策プロジェクトを踏まえ、国や県などが連携して河道掘削などの治水対策を行う。事業期間は24年度まで。
国の事業費は県内区間で約86億円。掘削量は約70万立方m、掘削した土砂は築堤などに有効活用する。今年3月末時点の進捗率は事業費ベースで約60%、掘削量が約51万立方mとなっている。