DBOで給食センター整備 11~12月にプロポ公告(宮城県 亘理町・新給食センター)
[2023/7/7 宮城版]
亘理町は新しい学校給食センターをDBO(設計・建設・運営)方式で整備する方針を固め、整備運営事業者の公募を11~12月にも開始する見通し。選定方法はプロポーザルとする。老朽化などを理由とした移転建て替えで、概算総事業費は約49億円。建物は平屋1400平方m規模を見込み、1日当たり2500食の調理能力を持たせる計画。2026年度の完成が目標だ。事業者の公募に向けて月内にアドバイザリー業務を委託する。
新施設の整備に当たっては、設計・施工・維持管理・運営の包括的な発注により高い財政縮減効果が見込まれることや、民間事業者のノウハウ・工夫が最大限生かせる手法であることから、DBO方式を導入する。
整備運営事業者はプロポにより選定する方針とし、今回委託するアドバイザリー業務の中で、要求水準書や募集要項などの作成を支援してもらう。同業務は指名競争入札を14日に開札して委託する。併せて事業の実施方針をまとめ9~10月ごろにも公表する見通し。その後、11~12月ごろにプロポの手続きを開始する予定となっている。
想定では24年度上期までに選定と契約手続きを終え、同年度から事業者による基本・実施設計を進める。着工は25年度上期となりそうだ。
新給食センターは、悠里地区の役場庁舎北東端の区画約5840平方mに建設する計画。上下水道の整備が別途必要となるものの、町有地のため取得が不要で各学校との距離がおおむね5km圏内と環境面の条件も整っている。ここにセンター本体と、駐車場、キュービクルなどの設備、配送車両車庫などを建設する。ドライシステムを導入し、HACCP(ハサップ)に対応させ、町内小中学校10校分の給食を調理する。
事業期間は15年間で、基本計画段階の概算事業費は施設整備費の合計を19億5800万円とし、このうち建築・設備工事費に12億2800万円、調理機器調達費に3億6100万円などと試算。15年間の維持管理・運営費は29億3000万円を見込む。
基本計画策定業務は日本工営都市空間(仙台支店・仙台市青葉区)が担当した。
なお、既存施設は江下115に位置し、RC造平屋949平方mの規模で1972年に建設された。築50年を経過し、施設の老朽化と調理機器の能力低下が進んでいる状況。食育やアレルギー対応など多様化するニーズにも対応する新しい施設が求められている。