清原球場で改修調査 23~25年度実施計画 大谷公園の再整備設計(宇都宮市)
[2023/6/27 栃木版]
宇都宮市は、計画期間を2023~25年度とする総合計画実施計画をまとめた。それによると、道路・公園・学校施設・市営住宅の整備などを進めるほか、北西部地域体育施設の整備、宇都宮清原球場の改修、大規模盛土造成地滑動崩落防止事業、総合治水・雨水対策推進事業、中央卸売市場の賑わいエリア整備、太陽光発電設備の導入、クリーンパーク茂原の再整備、東横田清掃工場の解体、下河原水再生センターの再構築、川田水再生センターの機能増設、今市浄水場の施設更新に取り組むとしている。 =4面に実施計画の建設関連事業一覧
下河原や川田で水処理施設整備
主な事業を見ると、「誰もが夢や希望を持ち必要な教育を享受できる社会の実現」では学校施設整備事業に75億8200万円を計上し、校舎や体育館の長寿命化改修やトイレ改修、校舎造設、給食施設改修を実施する。23年度の学校施設整備事業では、1校の校舎と2校の体育館の長寿命化改修工事、1校の体育館と1校の校舎の長寿命化改修設計、9校の体育館トイレの洋式化などに着手する。こどもの家の整備には、1億7600万円を計上している。
「誰もが生涯を通じてスポーツを楽しむ社会の実現」では、スポーツ施設整備事業に44億3600万円を計上し、北西部地域体育施設の整備、宇都宮清原球場の改修、スポーツ施設空調設置などを行う。23年度は▽北西部地域体育施設の基本設計▽清原球場の大規模改修に向けた調査・検討業務▽明保野体育館の空調設置工事▽河内総合運動公園屋内プールの特定天井改修工事▽河内体育館の空調設置設計▽スケートセンターの空調設置設計▽スポーツ施設の劣化状況等調査業務-を予定している。
「誰もが安全・安心に日常生活を送ることができる社会の実現」では▽大規模盛土造成地滑動崩落防止事業▽宅地造成等規制法改正による盛土等の規制強化▽総合治水・雨水対策推進事業▽消防団詰所耐震化事業-などを行う。大規模盛土造成地滑動崩落防止事業には23億1800万円を計上し、23年度は叶谷・横山・鶴田の3地区を施工する。盛土等の規制強化は国の盛土規制法に基づき23年度に基礎調査を行い、24年度に調査結果を公表して25年5月までに規制区域を指定する。
総合治水・雨水対策推進事業は、河川整備に64億0300万円、中丸川・奈坪川・鬼怒川など重点6排水区での雨水幹線の整備に25億5500万円、樋門2カ所や下河原水再生センターの合流改善スクリーンの更新に2億0800万円、公共施設等での貯留浸透施設の整備に22億8000万円、道路排水施設の整備に1億5600万円を配分している。
消防団詰所改築事業には9億6900万円を計上し、23年度は7カ所の改築を予定している。
「地域資源を守り、活用した賑わいと活力ある社会の実現」では、森林公園の再整備に7億2600万円を計上した。森林公園は再整備も含めた指定管理者の公募で、8月21日から31日まで応募申請書を受け付ける。
「各種産業の強みを生かした持続的に発展する社会の実現」では、企業誘致の推進に9億3000万円を計上し、新たな産業用地確保に向けた調査などを行う。23年度に実施する調査業務では、既存の産業団地周辺から複数の候補地を抽出し、最適な整備手法を選択した上で優先的な候補地を選定する。
中央卸売市場再整備事業には4億5400万円を計上し、再整備や照明LED化のほか、賑わいエリアの整備に取り組む。賑わいエリアは民間事業者が、敷地南東の約2万6700平方mに施設整備を行う計画となっている。土地改良事業は5億4600万円を計上し、圃場、農道、かんがい排水の整備を行う。
「脱炭素で循環型、自然共生者期の実現」では、カーボンニュートラルの推進で38億5200万円を計上し、LRT沿線の民間施設・住宅・大学等への太陽光発電や蓄電池の導入、調整池等へ太陽光発電の導入、LRTへ電力供給する自営線の布設、LRTの受電箇所への大規模蓄電池の導入などを行う。市有施設への太陽光発電設備導入やEV充電設備設置などには、7億7600万円を計上している。
「効率的・効果的なごみ処理体制の構築」には、1億4100万円を計上した。クリーンパーク茂原はごみ焼却施設の再整備へ基本計画を策定し、プラスチック資源化施設の整備方針の検討や最終処分場の適地選定にも着手する。旧し尿処理施設の東横田清掃工場は、3カ年の解体工事に8億7600万円を配分した。
「魅力的で持続可能な都市空間の形成」では、JR宇都宮駅西口駅前広場の整備に向けた調査・設計・用地取得で26億5000万円を計上する。
公園は、都市公園への民間活力活用で5200万円を計上し、八幡山公園の急傾斜地整備や公園のバリアフリー化、緑地帯の環境改善にも6億9100万円を計上した。大谷公園や大谷景観公園の再整備には3億5300万円を計上し、23年度は大谷公園で実施設計に着手する。
東部総合公園の整備には、17億10000万円を計上した。整備事業者を7月に募集し、公募設置等予定者などを通知して、2024年2月にも基本協定を締結する。25年3月にも着工し、指定管理協定を26年1月にも締結した後、3月から供用開始する。
市営住宅は、宝木市営住宅団地や瑞穂野市営住宅団地の再整備、団地再生基本計画の策定などで10億6500万円を計上している。
下河原水再生センターは、川田水再生センターとの部分機能統合を図るため再構築事業に63億0800万円を計上した。送水ポンプ施設や雨水処理施設を整備するほか、川田水再生センターでも汚水・汚泥処理施設の増設などを行う。川田水再生センターでは、管理棟や沈砂池ポンプ棟等の建て替え、汚水処理施設の耐震補強を行う強靭化事業に9億4200万円を配分した。
今市浄水場は、濃縮槽・天日乾燥床・電気棟・電気設備の更新、繊維ろ過設備の新設、浄水機能強化で34億6600万円を計上した。
「誰もが快適に移動できる総合的な交通ネットワークの実現」では、幹線道路整備事業に49億6100万円、通学路等新設改良事業に19億6000万円、周辺道路整備や安全対策も含むスマートIC整備事業に19億1200万円を計上する。
「持続可能な公共的サービスの提供体制の確立」では、市役所本庁舎でスマートワークのためのオフィス環境整備などを行うため、3億8100万円を計上している。