姿川の調整池など 道路・河川・砂防施設 開通宣言と完了宣言を公表(栃木県土整備部)
[2023/6/17 栃木版]
県県土整備部は16日、「とちぎの道開通宣言2023」と「とちぎの河川・砂防施設完了宣言2023」を公表した。これらは23年度から26年度まで概ね4年以内に開通や整備完了が見込まれる主な道路・河川・砂防施設事業をリーフレットにまとめたもので、同部では06年度から公表している。23年度は、道路が県道西小塙真岡線の田野西工区や作原田沼線の船越工区、矢板那須線の堰場工区など、河川は秋山川の佐野市植田町地内や姿川の宇都宮市岩原町地内など、砂防施設は大田原市黒羽田町の田町二号沢や足利市西宮町の西宮二号沢などが開通・完了する見通し。災害関連事業は24年度に荒川、25年度に田川と巴波川、永野川、秋山川の完了を目指して事業を推進していく。=3-4面に4カ年の開通区間・完了箇所
道路・街路事業の開通時期を示した「とちぎの道開通宣言」は、主要な事業の開通時期や事業効果などを見える化の一環として、概ね4年以内に開通(部分開通を含む)する事業の開通時期や事業効果を掲載している。
それによると、今回公表したのは23年度に開通を予定する21カ所と、24年度開通予定の19カ所、25年度開通予定の19カ所、26年度開通予定の9カ所の、全体で68カ所となる。
主な箇所を見ると、本年度は県道西小塙真岡線の田野西工区(益子町田野西)で、延長400mの通学路歩道を今冬にも供用する。県道作原田沼線の船越工区(佐野市船越町)は1.5kmのバイパスを冬に、県道宇都宮今市線の大谷町南工区(宇都宮市大谷町)は700mの通学路歩道を来春に開通させる。
また、県道石末真岡線の堀内工区(真岡市飯貝~堀内)は通学路の歩道1.3kmを、県道矢板那須線の堰場工区(那須塩原市金沢)はバイパス1kmを、それぞれ来春にも開通させる。
24年度には、国道408号宇都宮高根沢バイパスの宇都宮市野高谷町から刈沼町まで、延長1.5kmの4車線化工事を開通させるほか、県道黒田市塙真岡線七井工区(益子町七井)の歩道1.6kmや、都計道小山栃木都賀線(県道宇都宮亀和田栃木線)大宮町工区のバイパス1.2km、国道294号旭交差点工区(那須烏山市旭)の電線地中化200mなどを開通させる見通し。
25年度は、国道408号真岡南バイパスの1.4kmや国道294号二宮拡幅の4.1km、県道大田原氏家線親園佐久山バイパスの2.2km、県道西那須野那須線黒磯那須バイパスの2.1kmなどの開通を予定。26年度は、国道408号真岡宇都宮バイパスの立体化600mや、都計道片岡西通り(県道矢板那須線)片岡工区のバイパス1kmなどの開通を予定している。
一方、河川改修、砂防事業および災害関連事業の完了時期を示した「とちぎの河川・砂防施設完了宣言」も、概ね4年以内に完了する事業の完了時期および事業効果を公表している。
今回公表したのは、23年度が河川3カ所、砂防施設の砂防事業8カ所と急傾斜事業6カ所の計17カ所、24年度が河川2カ所と砂防事業6カ所および急傾斜事業5カ所の計13カ所、25年度が河川1カ所と砂防事業8カ所および急傾斜事業6カ所の計15カ所、26年度が砂防事業6カ所と急傾斜事業8カ所の計14カ所の、合計59カ所となる。
なお砂防事業は、老人福祉施設などの要配慮者利用施設や公共的建物など土砂災害で甚大な被害が生じるおそれのある重点整備箇所(203カ所)と土砂流出箇所を優先的に整備している。今回の公表箇所でも、砂防重点整備箇所が23年度は12カ所、24年度は10カ所、25年度は14カ所、26年度は12カ所含まれている。
具体的に見ると、23年度は河川で秋山川の佐野市植下町(大古屋橋から向飯田堰付近)の800mの河川断面拡大・護岸工事を夏にも完了させ、姿川は宇都宮岩原町(豆田川合流点から入会橋)の調整池1カ所を秋にも完成させる。また、益子町の百目鬼川放水路600mは来春の完成を予定する。
砂防事業は、田町二号沢(大田原市黒羽田町)や西宮二号沢(足利市西宮町)の砂防堰堤各1基を冬に完成させる予定。急傾斜事業は、大曽A(宇都宮市大曽一丁目)や広久保IIA(日光市所野)を同じく冬にも完成させる。
24年度は、河川で荒川の那須烏山市向田から同市森田まで、延長5.1kmの河川断面拡大・築堤工事や、百目鬼川の益子町の河川断面拡大・護岸整備400mを完了させる見通し。砂防事業は島田沢(鹿沼市上永野)や上郭内(茂木町上郭内)の砂防堰堤など、急傾斜事業は宮入A(鹿沼市深程)や北向IIA(茂木町青梅)などを完成させる。
25年度は、河川で熊川の大田原市荒井(東郷堰)から那須塩原市箕輪(箕輪橋)まで、延長11.9kmの河川断面拡大・護岸整備を完了させる。砂防事業は下小網中沢(日光市藤原)の砂防堰堤など、急傾斜事業は下の沢A(鹿沼市口粟野)などを完成させる。26年度は、砂防事業で大越路沢(鹿沼市下粕尾)の砂防堰堤など、急傾斜事業で上ノ山A(宇都宮市上大曽町)などを完成させる。