新病院の工事費266億円概算 ECI方式で8月初旬に契約(千葉市)
[2023/6/14 千葉版]
千葉市議会の保健消防委員会が13日に開かれ、ECI方式を導入する新病院整備事業について、工事費として約266億円を概算していることが明らかになった。8月初旬に技術協力者の鹿島・鵜沢特定建設工事共同企業体(JV)と工事契約し、同月中の着工、2025年12月の竣工を目指す。
病院事業会計補正予算案では、新病院整備事業について、建設工事の着手に向け、建設資材や労務単価などの高騰や、病床数の変更に伴う設備費の増により、工事関連経費を増額補正するとともに継続費を変更する。
継続費の総額は27億9410万円を増額し、269億1980万円とする方針。補正後の年割額は23年度48億5820万円、24年度177億5590万円、25年度43億0570万円とする。
委員会で市病院局は、新病院整備の方向性として、小さめの総合病院としてスタートし、満床の状態になった場合は増床計画を検討していく考えを示した。
新病院の建設予定地は美浜区の幕張新都心若葉住宅地区で、敷地面積は約3万5000平方m。病床数は349床。本年3月に高度急性期病床を16床増床している。
病院本体の構造・規模はRC一部S造5階建て延べ3万3300平方mで、免震構造を採用する。このほか、付属棟として保育所・薬局棟や立体駐車場を整備する計画だ。
診療科は内科、小児科、外科、消化器外科、整形外科、産科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、麻酔科、病理診断科、救急科、形成外科、リハビリテーション科、新生児科、心臓血管外科、呼吸器内科、呼吸器外科、歯科口腔外科などを予定している。
整備手法は設計段階から施工予定者を選定し、実施設計業務への技術協力を行い、仕様などの決定後に施工予定者と工事契約を締結するECI方式を採用している。実施設計は日建設計(東京都千代田区)が進めており、7月中にとりまとめる予定だ。
基本計画策定支援・基本設計業務は日建設計・システム環境研究所共同事業体、実施設計のコンストラクション・マネジメント(CM)業務はプラスPM・シップヘルスケアリサーチ&コンサルティングJV、ECI発注支援業務はシップヘルスケアリサーチ&コンサルティング・プラスPMJVがそれぞれ担当している。