涸沼川で改修工事 主要事業 大洗友部線BP整備を推進(県水戸土木)

[2023/6/13 茨城版]
 県水戸土木事務所(石川昭所長)はこのほど、本年度の主要事業をまとめた。幹線道路の整備では、大洗友部線バイパスや石岡城里線バイパスの整備のほか、那珂川大橋の架け替えに向けて調査・設計や用地補償などを進める。河川改修では、沢渡川や石川川、涸沼川などで護岸工事や河川改修工事を行う。このほか、中大野中河内線(酒門工区)の整備や、大洗海岸の侵食対策、偕楽園の板塀設置工事、橋梁の耐震化などを実施していく。

 幹線道路の整備のうち、大洗友部線バイパス事業(茨城町小鶴~笠間市仁古田)では、本年度に道路改良舗装工事や調査・設計、用地補償などを行う。同線は大洗町と笠間市を結ぶ幹線道路。このうち、茨城町内の国道6号から西側の区間は幅員が狭く、屈曲部分が多いため、円滑交通に支障をきたしている。そこで同事務所ではバイパス整備を進めている。全体計画は延長6850m、幅員27m(4車線)で、総事業費は95億円と試算。進捗率は22年度末で91%。西側約4km区間は供用済みとなる。

 石岡城里線バイパス事業では水戸市牛伏地内と笠間市安居から長兎路区間で事業を実施している。このうち、水戸市区間では、本年度に道路改良舗装工事と橋梁下部・上部工事を行う。全体計画は延長940m、幅員10.5m(2車線)となり、総事業費は9億5000万円に設定。進捗率は68%となっている。

 笠間市区間は、本年度に用地補償を行う。全体計画は延長2870m、幅員22m(暫定2車線)で、総事業費は28億円、進捗率は20%となる。

 玉里水戸線バイパス事業(小美玉市先後~小岩戸~堅倉)では、本年度に道路改良工事と用地補償に取り組む。全体計画は延長2220m、幅員15m(2車線)で、総事業費は16億円と試算。進捗率は40%となる。

 国道123号那珂川大橋架替事業(常陸大宮市野口~城里町御前山)では、本年度に調査・設計と用地補償を実施する。この橋は幅員が狭く、大型車とのすれ違いに支障をきたしていることや、老朽化が進行していることを踏まえ、架け替えを実施する。全体計画は延長324m、幅員13m(2車線)で計画。進捗率は7%となっている。

 河川改修事業のうち、沢渡川(水戸市千波町~見川町)では、本年度に護岸工事と地盤改良工事、掘削工事を予定する。桜川とあわせて計画流量を安全に流下できるよう整備を進めており、近年は偕楽園下の冠水対策として、暫定排水路工事を実施。全体計画は延長2900mで、総事業費は90億円に設定。進捗率は26%となる。

 石川川河川改修事業(水戸市大場町)では、本年度に河川改修工事を行う。下流域における集落の浸水被害の軽減を図るため、掘削や築堤を実施。16年度には三又橋(長岡大洗線)の改築が完了し、現在は三又橋から石川橋までの河川護岸整備を進めている。全体計画は延長2400mで、総事業費は34億円と試算した。進捗率は62.1%となる。

 涸沼川では笠間区間(笠間市下市毛~笠間)と中流区間(笠間市南小泉~下市毛)で整備を進めている。このうち、笠間区間では本年度に河川改修工事と排水樋管工事を行う。全体計画は延長2400m(内ふるさとの川モデル事業1300m)で、総事業費は49億円に設定。進捗率は81.4%となっている。

 中流区間では、本年度に河川改修工事と河道掘削工事を進める。全体計画は9500mで、総事業費は138億円。進捗率は22.6%となる。

 海岸事業では、大洗海岸(大洗町成田町)と磯浜海岸(大洗町磯浜町)で侵食対策を進める。大洗海岸では、本年度に養浜工(粗粒材)約4000立方mを行う。全体計画は延長4662mで、総事業費は79億円。進捗率は34%(ヘッドランド2基、突堤1基)となっている。

 磯浜海岸では、本年度に突堤45mを予定する。全体計画は突堤延長70m、養浜工3万4000立方mとし、総事業費は5.6億円と試算。進捗率は63%(消波ブロック製作、突堤46.5m)となる。

 急傾斜地崩壊対策事業では、弁財天2地区(小美玉市高崎地区)で整備を行う。本年度は法面工事を予定。全体計画は延長370m、総事業費は10億円とする。進捗率は59.4%(擁壁工、法面工事)となる。

 都市計画事業(街路)では、中大野中河内線(酒門工区)整備事業(水戸市酒門町)を進める。本年度は道路改良舗装工事を予定する。同線は水戸市と那珂市、ひたちなか市を相互に連絡し、交通混雑の緩和や都市間の連携強化を図る幹線道路。並行する国道50号バイパスの交通負担の軽減や幅員狭小な市街地道路の交通流入抑制のため、整備を進める。全体計画は延長997m、幅員25m(4車線)で、総事業費は40億円と試算。進捗率は96%となる。

 都市計画事業(公園)では偕楽園の整備を進める。本年度は板塀の設置工事とトイレ改修工事を予定。事業の進捗率は92%となっている。

 橋梁の耐震化事業では、本年度に常磐陸橋と大洗袖ヶ浦橋(下り線)の耐震補強工事のほか、万代橋の耐震設計を進める。全体計画は16橋とし、これまでに13橋での耐震補強工事が完了している。なお、進捗率は81%となる。

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