中央処理区のポンプ場の統合 着工を3年先送り(千葉市)

[2023/6/9 千葉版]
 千葉市は、下水道施設の再構築を進めている。中央処理区では、ポンプ場4カ所を統合し、中央浄化センター内に新たなポンプ場を整備する計画。整備手法や事業スケジュールを見直し、着工時期を3年先送りして、2028年度とする方針を明らかにした。パブリックコメントの手続きが始まった下水道事業中長期経営計画の改定案に盛り込まれた。

 中央処理区の新明、幸、黒砂、出洲4カ所のポンプ場については、建設後50年程度が経過し、施設の老朽化が著しいことから廃止する方針。各ポンプ場へ流入している管渠から自然流下で中央浄化センターまで送水し、敷地内に築造する沈砂池ポンプ棟で一括揚水する計画だ。

 雨天時の計画汚水量は毎分186m3を想定。ポンプは毎分23m3を3台、毎分60m3を3台の計6台を整備していく。

 基本設計はNJS(東京都港区)、PFI等導入可能性調査業務はパシフィックコンサルタンツ(千葉事務所・千葉市中央区)がそれぞれ担当している。

 印旛処理区では、高洲第1・2ポンプ場を統合する計画。当初24年度の着工を予定していたが、事業の選択と集中により、工事着手を先送る考えだ。着工までの期間については、点検・調査に基づく修繕・改築を実施し、適正な維持管理に努めていくという。

 同市では、土木躯体耐用年数(50年)を経過する処理場やポンプ場の施設について、統廃合による施設機能の高度化・耐震化などの再構築を進めている。本年度予算では2億4160万円を計上。中央浄化センターで水処理施設の改築工事や返送汚泥ポンプ槽の新設工事などを進めていく。 

 老朽化が著しい神明・幸・黒砂・出洲、高洲第1・2ポンプ場については、将来人口の減少に伴う汚水量の減少も考慮し、「中央統合ポンプ場」と「印旛統合ポンプ場」への施設を統廃合する方針だ。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.