7施設改修に約5.4億円 長寿命化の計画策定 社会教育・体育(宮城県 亘理町)

[2023/6/9 宮城版]

大規模改修を予定する「働く婦人の家」

大規模改修を予定する「働く婦人の家」

 亘理町は社会教育施設と社会体育施設の個別施設計画をまとめた。対策の優先度が高い7施設について今後10年間に予定する長寿命化などの実施計画を示しており、その対策費用に計約5億4400万円を試算。このうち逢隈地区にある「働く婦人の家」は、2030~32年度を目途に約1億8000万円をかけて大規模改修に取り組む見通しを立てた。

 今回の個別施設計画の対象は社会教育系や町民文化系、スポーツ系の23施設が対象。計画期間は23~32年度の10年間。計画では今後40年に掛かる更新費用を算出しており、これら施設を耐用年数後にこのまま同規模で更新した場合、総額約122億円かかると試算。一方で、長寿命化に取り組むことで約85億円までに抑えることができる。

 そのため計画では各施設の実態を把握し、長寿命化や耐震補強、廃止、継続といった整備手法を検討している。その上で、建物の劣化度調査などを踏まえ、23年度から10年間で対策を講じる優先度の高い施設として、7施設を挙げた(施設概要などは別表参照)。

 亘理公園の野球場は、経年劣化が進んでおり▽内野舗装改修▽防球・防護フェンス改修▽ボールカウント(SBO表示)改修▽観客ベンチ設置▽放送設備改修──などを計画。6月補正予算案に工事費8930万円を計上している。テニスコートは人工芝などの改修を予定する。

 「働く婦人の家」は働く女性などを対象に相談や援助を行う福祉事業のほか、サークル活動、憩いの場として利用されている。劣化調査ではA~Dの4段階で、外構と機械設備がD判定、躯体や屋根、外・内部、電気設備がC判定となり劣化が進んでいることが明らかとなった。地域の重要な集会施設であることから大規模改修により長寿命化を図る方針だ。

 なお、同計画は進捗状況を確認しながら適宜を見直していく。併せて計画終了後の11年目(33年度)以降も築40年を迎える施設があることから、維持管理費の効率化による対策財源の確保と、人口減少を見据えた施設のあり方について検討する考え。

■今後10年間で対策を予定する施設一覧(社会教育施設・社会体育施設)
施設名 建設
年度
施設規模
(利用面積等)
対策内容 対策
予定年度
概算事業費
亘理公園 野球場 1978 1万2031㎡ 長寿命化改修 2023 8930万円
テニスコート 2800㎡ 3270万円
鳥の海公園
(競技場・野球場・サッカー場)
2018 2万7135㎡ ベンチや更衣室の設置 2024 2052万円
武道館(日就館) 1981 RC造平屋
646㎡
屋根改修 2025 3032万7000円
中央公民館
(亘理地区交流センター)
1977 RC造3階建て
延べ3300㎡
外壁塗装 2026 6623万6000円
町民体育館
(佐藤記念体育館)
1975 S造2階建て
延べ1802㎡
屋根改修 2027~28 7159万9000円
B&G亘理
海洋センタープール
1981 S造830㎡ 上屋の鉄骨改修とシート取替 2029 5000万円
働く婦人の家
(逢隈地区交流センター)
1982 RC造2階建て
延べ887㎡
大規模改修 2030~32 1億8317万1000円

 

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