用地取得に44億円 将来の公共施設整備を視野(守谷市補正)

[2023/6/9 茨城版]
 守谷市は定例市議会に補正予算案などの議案を提案している。一般会計補正予算では、補正第2号と第3号を追加し、総額を390億0539万円とした。このうち、1日に先行議決された補正第2号では、松ケ丘六丁目地内事業用地利活用事業として、用地購入費などに44億6944万円を計上。これは将来の公共施設の整備に向けて、事前に4haの用地を確保するもの。現地には旧結婚式場やワンダーグーなどが立地。早ければ本議会での契約を目指す。今後は、敷地内に残る旧結婚式場跡地の利活用に向けて事業者の公募などを進めていく計画だ。

 松ケ丘六丁目地内事業用地利活用事業は、将来の公共施設整備などに向けて、事前に必要な用地の確保を行うもの。対象となる土地は、アクロスモール守谷の南側にある旧結婚式場やワンダーグーなどが立地する約4haとなる。この土地はUR(独立行政法人都市再生機構)が所有する区画整理事業地内の敷地であり、当初は大学などの公共施設の誘致を目的としていた。しかし、手を挙げる大学などがなかったことから、当面は民間事業者に貸し付けるなどの手法が取られている状況にあった。

 市ではこれまで、多くの市民による市民会館整備に対する要望などを受け、将来的な公共施設の整備に向けた用地の確保を検討していた。その後、URによる土地売却方針を受け、当該用地の取得を決定。既に譲渡を受けていた民間事業者とも交渉を重ね、市への譲渡が決定した。

 市が取得するのは、URと大和ハウス工業が所有している旧結婚式場跡地の1万7500平方mとワンダーグーなどが立地する2万2000平方mとなる。早ければ、本議会にも土地取得案を提案する方針だ。

 市では今後、旧結婚式場跡地の利活用に向けて、事業者の公募などを進めていく。ワンダーグーについては、当面は営業を継続していくもようだ。将来的に実施する公共施設の整備では、PPPなどの民間事業者を活用しながら、持続的な施設維持を進めていく方針となっている。

 このほか、補正第3号では公園施設改修工事費に3533万円を確保し、大利根運動公園の移設工事を行う。これは国土交通省による利根川整備に伴うもので、グラウンド整備や防球ネットなどを設置する計画だ。高野公民館では、駐車場が不足していることから、借地を砂利舗装して18台分の駐車スペースを確保する。工事費には466万円を計上した。

 このほか、公共下水道事業会計では、雨水管布設工事費に1億0771万円を予算化した。この工事は本町地内で延長38.3mの雨水管整備を行う。また、浄化センターなどの下水道施設で雨水対策を進めるため、下水道耐水化計画改定業務委託料に1089万円を計上している。

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