建設候補地を選定 つくばみらい市内に新消防署(常総広域組合)
[2023/6/3 茨城版]
常総地方広域市町村圏事務組合が検討を進めていた(仮称)みらい平消防署建設事業について、建設候補地を選定したことが分かった。候補地は、つくばみらい市立富士見ヶ丘小学校の南側の敷地約7200平方mとなる。候補地の選定を受け、同組合ではこれから用地測量と不動産鑑定を実施していく。順調にいけば、24年度に用地を取得するともに、地質調査と基本設計に着手。25年度に実施設計を行い、26-27年度の2カ年で工事を行う見通しとなる。
同組合では、20年3月に消防本部総合管理計画(改訂版)を策定。この計画は、消防庁舎の整理・統合、移転および更新による財政負担の軽減・平準化を行い、現状施設の適切な維持管理と長寿命化を図ることを目的とする。
同計画の個別施策では、防災拠点を8署所から6署所に統合することを明記。具体的には、▽水海道消防署を水害危険度の低い市街地高台に移転▽水害危険度が低く、一部地域の住民サービス低下を防ぐため、北出張所と絹西出張所を現在地付近に維持▽守谷消防署と南守谷出張所を整理統合し、守谷市松並地区に移転▽つくばみらい消防署を水害危険度の低い北東部台地(伊奈東中付近)に移転。谷和原出張所と東部出張所を整理統合し、みらい平北側に新たに設置。または、つくばみらい消防署を東部台地(久保浄水場付近)に移転、谷和原出張所と東部出張所を整理統合し、みらい平地区に新たに設置──という内容を盛り込んだ。
これらの施策のうち、同組合ではみらい平の新消防署整備に着手。候補地を検討した結果、面積を確保できる場所として富士見ヶ丘小学校の南側の敷地を選定した。同地の住所はつくくばみらい市西楢戸2016-1ほか8筆で、敷地面積は約7200平方mとなる。候補地の選定を受けて、同組合では3月と4月に住民説明会を開催し、このほど建設地を公表することになった。
新施設の総数は43人を予定し、常時勤務する人数は15人に設定。配備車両は8台とする。内訳は消防ポンプ自動車2台(1500リットルと600リットルを各1台)、救急車2台、大型水槽車1台(1万リットル)、広報車2台、指揮車1台となる。施設は2階建てとし、附属設備として訓練棟も配置する。なお、新施設の構造・規模については、検討中だという。
本年度は候補地の測量と補償調査、文化財調査、地権者交渉などを予定している。なお、当初予算では敷地測量委託料157万円と不動産鑑定委託料75万円を計上していた。測量と不動産鑑定はこれから業者に委託する予定だという。
24年度は用地取得を行うとともに、地質調査と基本設計を行う。25年度には実施設計をまとめ、26-27年度の2カ年で建設工事とシステム移転を進める。供用開始は28年4月を予定する。
新施設の周辺道路は市道となっており、一部で高低差もある状況にある。そこで、消防車両が出入りできるような道路の整備について、つくばみらい市と協議しながら取り組む計画だという。
統合により廃止となる2施設の活用については、現時点では未定とし、今後検討を進めていく。なお、施設の構造・規模は谷和原出張所がRC造平屋486平方m、東部出張所がRC造2階建て、延べ540平方mとなる。