本年度分は計322件 公共事業の箇所付けを公表(県土木部)
[2023/6/1 茨城版]
県土木部はこのほど、本年度の公共工事の箇所付けをまとめた。それによると、道路整備・街路事業や河川・海岸・ダム・砂防等事業などで合計322件の事業を推進していく。主な事業としては、国道355号石岡岩間拡幅の測量・工事費13億1500万円や、野田牛久線の工事費11億4500万円、西谷田川の築堤・用地補償費10億8400万円などを盛り込んだ。
事業の推進にあたって、県土木部は県総合計画の基本理念である「活力があり、県民が日本一幸せな県」の実現に向け、「災害・危機に強い県づくり」や、将来を見据えた「活力を生むインフラと住み続けたくなるまち」の整備に取り組むと方向性を示した。
このうち、災害・危機に強い県づくりでは、激甚化・頻発化している自然災害に対応するため、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」予算を活用していく。その際には流域全体であらゆる関係者が協働して治水対策に取り組む流域治水や、道路の冠水対策、橋梁の耐震化など、緊急輸送道路ネットワークの強靭化を推進する。
活力を生むインフラと住み続けたくなるまちでは、地域の活力を維持・発展させていくため、その基盤となる高速道路や港湾など、広域央通ネットワークの整備が必要だと指摘。インターチェンジや港湾へのアクセス道路、高速道路、直轄国道を補完する幹線道路の整備を推進していく。また、茨城港と鹿島港では、岸壁や防波堤の整備を進める。このほか、生活道路や通学路の安全対策、偕楽園の魅力向上やサイクリング環境の整備も進めていくとした。
公共事業箇所表をみると、今回は合計で322件の事業を盛り込んだ。内訳は道路整備・街路事業が140件、道路維持事業が67件、河川・海岸・ダム・砂防等事業が44件、港湾事業が13件、公園・市街地開発事業が15件、下水道事業が13件、住宅事業が30件となる。なお、1月補正分と本年度分を合わせた件数は457件となった。県土木部では、1月補正予算とあわせて、計画的かつ早期の執行に努めていくとコメントしている。
種別ごとに主な事業をみると、道路整備・街路事業では、国道355号石岡岩間拡幅の測量委託料と工事費に13億1500万円を計上した。整備区間は石岡市根当から笠間市押辺までとし、全体計画は延長7900m(幅員25/13m)で計画する。
野田牛久線では、工事費に11億4500万円を予算化。整備区間は、守谷市大柏からつくばみらい市東楢戸までとし、全体計画は延長9900m(幅員40/13m)となる。
国道354号境岩井バイパスでは、工事費に8億7100万円を確保した。整備区間は境町猿山から坂東市生子までとし、全体計画は延長6300m(幅員25/14m)としている。
国道118号袋田バイパスでは、工事費に8億円を計上した。整備区間は大子町袋田から北田気までとし、全体計画は延長3560m(幅員13/6・5m)で計画する。
道路維持事業では、八代庄兵衛新田線の竜ヶ崎大橋(軸線)ほか2橋の橋梁耐震補強に6億7000万円を確保。また、水戸神栖線の梅香高架橋ほか8橋の橋梁修繕には6億6800万円を予算化している。
河川・海岸・ダム・砂防等事業では、西谷田川の築堤・用地補償費に10億8400万円を計上した。整備場所はつくば市とし、全体計画は延長1万3500mとする。
中通川の掘削・用地補償費に7億円を確保。整備場所はつくばみらい市とし、全体計画は9800mとなる。
港湾事業では、茨城港常陸那珂港区の中央ふ頭ふ頭用地の設計・工事費に21億6000万円や、大洗港区海岸の津波・高潮対策の設計・工事費に8億円などを盛り込んだ。
このほか、公園・市街地開発事業で偕楽園公園の工事・調査費に1億7000万円、下水道事業で鹿島臨海特定公共下水道の焼却炉改築などに20億円、住宅事業で桜川西アパート105・106号棟の建設工事費に4億3400万円などを計上している。