整備区域を6.8ha拡張 新総合公園 野球場とサッカー場追加(守谷市)
[2023/05/25 茨城版]
守谷市は、東京ヤクルトスワーローズの二軍施設なども設置される総合公園の新設計画で、整備区域を当初の14haから6.8ha拡張し、約20.8haに変更した。これは新たに市民野球場やサッカー場などの整備を追加したことによる拡張となる。20日と21日に行われた住民説明会で市が明らかにした。当初3月に予定していたヤクルト球団との基本協定は、早くても7月末ごろになる見通しだ。オオバ(東京都千代田区)で進めていた基本構想・基本計画の策定も7月ごろまでにまとめ、基本計画策定後は実施設計に着手する計画となる。
総合公園の新設計画は、市内にある屋内運動施設の利用者が多いことや公園の不足、設備不良により利用しにくい施設があることなどの課題を受けて計画したもの。市はスポーツの推進と交流人口増加などを図ることで、市の活性化と認知度向上を目指すとしている。
21年6月には、埼玉県戸田市にある現二軍施設の老朽化などから新たな施設候補地の検討を進めていたヤクルト球団から、市に二軍施設移転計画の打診があった。22年4月からは両者による協議を開始した。
建設地の選定に当たっては、広大で平坦の敷地が確保できることや、既成市街地が形成されていないこと、都市計画での土地利用が予定されていないことなどを条件に、5カ所の候補地から野木崎にある常総運動公園南側の敷地に決定。当初の計画では、ヤクルト球団の二軍施設が約7万1000平方m、その他の公園施設が6万9000平方mと、概ね14haの敷地を必要としていた。
今回の説明会では、1月に行われた第1回説明会で出された市民からの要望内容などを受け、計画を変更したことなどによるもの。2日間で6回に分けて行われた説明会には、地権者や市民など約160人が参加した。
計画の変更では、市民野球場やサッカー場(ラグビー場)の追加、駐車場の増設、ヤクルト施設のレイアウト変更などにより、公園区域を従来の14haから20.8haに拡大した。ヤクルト施設については、外構や駐車場などの面積を若干拡大したことから、面積を約7万2000平方mとしている。
市が整備する公園部分では、これまで約8000平方mを想定していた屋内運動施設を約3500平方mとする一方、約1万4000平方mの市民野球場と約1万平方mのサッカー場等を追加し、外構や駐車場なども6万8500平方mに拡大した。このうち、市民野球場とサッカー場では、公式試合も行えるような機能とする考えで、特に市民野球場では敷地の北側にある常総運動公園内にも野球場があるものの、水はけが悪いことや公式試合ができないことなどから、新たに高校野球などにも対応する施設として整備する方針だ。
また、サッカー場もFIFAの規定に基づく規模とする考え。駐車場については、ヤクルト球団の観戦者用も含めて計600台ほどの規模を想定していたが、試合開催時などでは足りなくなる可能性もあるため、約1000台分に拡大した。
市では今後、基本協定に向けてヤクルト球団との協議を進めるが、協定の締結は早くても7月末ごろになる見通し。協定の延期に合わせて基本構想・基本計画の策定も延期しているが、こちらも7月ごろの策定を見込んでいる。
協定後は、ヤクルト球団では27年1月の供用開始に向けて施設整備を進めていくほか、市が整備する総合公園部分については、各施設の実施設計に着手するもようだ。施設整備に当たっては、調整池などから着手する意向だが、具体的なスケジュールは財政計画などを見ながら検討を続けるとしている。