近く基本設計を公告 海浜運動公園西側エリアの改修(神栖市)
[2023/5/24 茨城版]
神栖市は海浜運動公園西側エリアの改修に向けて基本設計を計画している。改修の対象はテニスコートやサッカー場とし、ナイターコートやクラブハウス、駐車場の整備などを実施していく。担当課によると、6月までに一般競争入札で公告する予定だという。事業費には1595万円を確保した。基本設計策定後は、24年度に実施設計、25年度から整備工事に着手する。概算工事費は8億4000万円程度を見込んでいる。
海浜運動公園は温水プールやテニスコート、サッカー場、野球場、多目的広場など、野外を中心に多くのスポーツ施設を有する運動公園。特にテニスコートは、砂入り人工芝コート24面を有し、国内でも屈指の大規模テニスコートとなる。充実した施設を持つ同園を「スポーツをするなら神栖」の拠点として、国内大会や合宿としての利用を促進するために改修を行い、競技施設の充実を図ることとなった。
整備の際には、テニスコートとサッカー場、共用のクラブハウス、駐車場などの西側エリアと、温水プールや野球場、ソフトボール場などの東側エリアに分けて実施する。西側エリアについては、昨年度に千代田コンサルタント茨城営業所(龍ケ崎市)で基本計画を策定した。本年度は基本設計を実施する。
テニスコートでは、現在24面が整備されており、このうち、ナイター練習が可能なのは1ブロック4面のみとなる。そこで、日没時間による大会運営への影響の排除や、平日の市民利用ニーズに応えるため、AコートにLED照明8基と鉄塔6基を整備し、照明設備の付いたコートを1ブロック4面分増設する。また、駐車場からAコートまでの通路両側にフットライトを設置。このほか、雷や雨から一時的に避難する建物が不足していることを受けて、管理棟に隣接した位置にテントを整備していく。規模はフットライトが70m×2(両側)、テントが150平方mで75人程度の利用を見込んでいる。
サッカー場では、観客席と荒天時の避難にも利用可能な屋根付きスタンドを整備する。座席は約600席を確保し、Aグラウンドの東側法面に階段状基礎、長ベンチを設置していく。
クラブハウスについては、サッカー場の出入口、テニスコートFコートに隣接した場所に1棟を新設する。これは現在のクラブハウスが男女それぞれ10人程度しか利用できない規模で、テニスコートの面数に見合った大会の参加者数に満たない状況にあるため、規模の拡大を行う。新クラブハウスの規模は延べ床約300平方m、内部には約20人収容のロッカールームやシャワールーム、トイレ、会議室などを配置する。
大型テントは雷や雨から一時的に避難する建物が不足していることを受けて、1基を整備。規模は約300平方m、150人程度の利用を想定する。
駐車場は、通常時の利用台数である30台分程度をアスファルト舗装するほか、巡回バス滞留対応や数量不足の解消でトイレを1基整備する。また、外周に植栽を整備し公園の玄関口としての景観性を向上していく。
また、野球場やソフトボール場、温水プール、多目的広場などの東側エリアについては、本年度に別途、基本計画を策定していく。このうち野球場では、▽サブ球場(硬式)の整備▽休憩施設の整備▽既存球場の設備改修──などを想定。東側エリアの基本計画策定業務についても、6月までに一般競争入札の公告を予定している。事業費には530万円を確保。基本設計は24年度に、実施設計と整備工事は25年度以降に行う予定だ。