重点施策に44事業 実施計画 新公会堂で基本構想(古河市)

[2023/5/10 茨城版]
 古河市は、第2次総合計画に基づく2カ年実施計画を公表した。23年度は第II期基本計画「アクションプラン21」に基づき、市が実施する約700事業のうち、「戦略方針2023」の重点取組に基づく44事業を対象に掲げた。主要事業には、新公会堂(仮称)の基本構想・基本計画を進めるほか、道の駅「まくらがの里こが」への大型遊具設置、ネーブルパークでのパーゴラ再整備、下大野線整備事業、未来産業用地開発事業などを盛り込んだ。

 第2次総合計画における基本構想の計画期間は16年度から35年度までで、基本計画は、この計画期間(20年間)を4年ずつ5期(第I期-第V期)に分けて策定。20-23年度の4年間を第II期としている。実施計画は基本構想の実現を図るため、具体的な事業などを定めて、市の予算編成や事業評価などと連動している。計画期間は2カ年で、重点的施策を掲げて毎年度ローリング方式により見直している。

 第II期基本計画の実効性を高めていくためには、選択と集中により戦略的取り組みを設定し、限られた経営資源を計画的かつ効率的に活用していくことが不可欠となる。23年度は、7つの施策にそれぞれ3つの視点を交差させてできる21項目の「アクションプラン21」の戦略的取組のなかから、「まちに活力(成長力)」「人に安心(安心感)」「魅力あふれる都市づくり(持続性)」の視点で事業を展開。市の将来を見据えて、▽地域活性化の推進▽GXおよびDXへの投資▽包摂社会に実現──の3つの重点施策について事業を進めていく。

 実施計画は、[1]地域のみんなで古河をつくる(市民協働)[2]互いに支え合う古河をつくる(健康福祉)[3]人が育ち文化の息づく古河をつくる(教育文化)[4]活力と賑わいのある古河をつくる(産業労働)[5]安全で快適な古河をつくる(生活環境)[6]魅力的で利便性の高い古河をつくる(都市基盤)[7]古河づくりを支える行政経営(行財政)──の7つの施策から合計44事業を対象としている。

 主な事業のうち、新公会堂整備推進事業では、基本構想と基本計画の策定を進めていく。この事業の支援業務については、シアターワークショップ(東京都渋谷区)・日本工営都市空間(東京都千代田区)JVに委託しており、25年3月31日までに策定する見通しとなっている。

 建設候補地は「古河駅周辺から古河駅東部周辺エリア」と「諸川周辺エリア」の2つのエリアが挙げられており、12月までに絞り込む見通しだ。新公会堂の機能としては、県西地域の中心的都市の運営に欠かせないコンベンション機能を盛り込む。さらに、市のランドマークとなり、市民が誇りと愛着を持てるような文化芸術の拠点施設を目指していく。また、災害時の拠点施設となり、市民の安心と安全を確保する機能も想定している。基本構想と基本計画の策定後は、26-27年度の2カ年で基本設計と実施設計を策定する。28-30年度に建設工事を実施し、30年度中に開館する見通しだ。

 道の駅「まくらがの里こが」では、魅力度の向上を図り更なる集客力増加と賑わいの拠点形成を目指して、敷地の西側へ大型遊具を設置するほか、ウッドデッキの改修工事を行う。ウッドデッキは新4号国道側の芝生広場に設置しているが、これを拡張して来場者の憩いの場とする考えだ。

 ネーブルパークでは、来園者の増加を図るために、正面入口広場のパーゴラを再整備するほか、キャンプサイトのプロデュースを行う。パーゴラは、公園全体の樹木との融合性を持ったものとするとともに、水遊び場周辺の日除けを確保する。

 総合公園では、花桃の植栽を行うほか、旧菖蒲田をカキツバタ園に改修する。これに向けて、カキツバタの植栽を実施する。

 下大野線整備事業では、23年度中に完成する柳橋下大野線(筑西幹線道路)の西側延伸事業として実施する。下大野線は、県道境間々田線から都市計画道路東牛谷釈迦線までの区間で整備が予定されており、本年度は権利者の調査をはじめ、路線測量や道路の概略設計、道路の予備設計を策定する見込み。

 未来産業用地開発事業は、東山田・谷貝地区で地域経済牽引事業を行う企業を募集している。対象となるのは約21.8ha。これを南北に通る都市計画道路で分けた場合、産業用地としての利用は東側エリアが約7.3ha、西側エリアが約10haと想定。現況は主に田で、市街化調整区域・農業振興整備計画上の農用地区域となっている。

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