産業用地整備へ適地選定調査 IC2カ所周辺が対象(千葉県市原市)
[2023/4/28 千葉版]
千葉県市原市は、産業用地の整備に向け、適地の選定調査に乗り出す。2023年度予算では、新規事業として589万円を計上した。姉崎袖ケ浦、市原鶴舞の両インターチェンジ(IC)周辺で、産業立地の可能性を調査し、開発方針や概算事業費などを盛り込んだ産業用地整備計画をとりまとめる考えだ。
25年に予定されている圏央道の県内区間全面開通を契機に、IC周辺エリアで、産業誘導のポテンシャルが高まっている。同市では、受け皿となる用地が不足しており、企業立地に支障が出ているという。市内3カ所のIC周辺へ産業を誘導するため、産業用地の確保に取り組んでいく。
市原IC周辺については、拠点別整備基本計画(五井編)で都市的土地利用へ転換する方向性を提示。姉崎袖ケ浦、市原鶴舞の両IC周辺では、産業用地の整備に向けた方向性を整理するため、適地調査に着手する。
27日に産業用地適地選定調査事業の委託先を選定する一般競争入札の手続きを開始した。同業務では、産業立地の動向調査、企業や開発事業者へのアンケート・ヒアリング調査などを実施し、産業用地の需要を把握する。
その結果を踏まえ、姉崎袖ケ浦、市原鶴舞の両インターチェンジIC周辺を中心に候補地を比較検討し、数カ所程度の1次候補地、2カ所程度の2次候補地を選定する。
2次候補地で、具体的な産業用地整備に向けた開発方針を整理し、概算事業費や想定分譲価格、開発スケジュール、開発手法などを検討。土地利用計画図などを盛り込んだ産業用地整備計画をとりまとめる。履行期間は24年3月末まで。
市商工業振興課は、この成果を踏まえ、24年度にも候補地の詳細調査を実施する方針。企業などと対話を実施しながら、25年度に開発計画を策定する考えを示している。