北小金駅周辺を再整備 交付金活用の計画策定(松戸市)

[2023/4/22 千葉版]

 松戸市は4月21日、北小金駅周辺都市再生整備計画策定業務の委託事業者を選定する一般競争入札を公告した。国の交付金を活用、住環境や交通基盤を整備し、地域資源を活かした魅力あるまちづくりを進めるため、地域の特性を踏まえた「都市再生整備計画」の作成に着手する。予定価格は770万円(税抜き)。履行期限は2024年3月まで。

 北小金駅周辺地区は、南口で、組合施行による市街地開発事業が進んでいるものの、北口ではまちなみの更新が進んでいない。また、駅周辺には、東漸寺や本土寺など市有数の歴史資源があるものの、地域の魅力づくりに活かされておらず、にぎわいの創出が十分とはいえない状況にある。

 そこで、まちづくりの基本方針を定めるとともに、具体的な施策をまとめ、交付金の採択を目指し、都市再生整備計画の作成を進めることにした。

 国土交通省の「都市再生整備計画事業」は、地域の特性を活かしたまちづくりを支援し、都市の再生を効率的に推進することを目的に創設。社会資本整備総合交付金の基幹事業に位置付けられている。

 具体的な業務内容は▽計画準備▽上位計画の整理▽既往調査の整理▽課題の整理・将来ビジョンの検討▽まちづくりの目標、対象事業の検討▽都市再生整備計画案の作成▽関係機関との協議支援▽地元意見の収集▽打ち合わせ──など。

 このうち、「まちづくりの目標・対象事業の検討」では、交付金の期間内(5年間)に達成すべきまちづくりの目標と、目標を定量化する指標を検討する。また、まちづくりの目標を実現するための整備方針と具体的な整備事業を整理、交付金対象事業費を算出する。

 参加資格は、22・23年度松戸市入札参加業者資格者名簿の「測量・コンサルタント」部門「土木・都市計画及び地方計画」に登載されていることなど。また、経験として、過去10年以内に官公庁発注の都市再生整備計画立案に関わる業務を履行した実績を求めている。

 参加資格審査申請書を27日まで受け付け、確認結果を5月8日に通知。入札書を5月15日~18日に受け付け、19日に開札する予定だ。

 16年度の「北小金駅北口周辺地区まちづくり基本計画検討業務委託」は、玉野総合コンサルタントが担当した。

 組合施行の「北小金駅南口東地区第一種市街地再開発事業」では、複合ビル「ピコティ北小金東館」東側約0.9haで市街地開発事業を実施、複合ビル2棟(戸数約300戸)や広場、道路を整備する。事業協力者は野村不動産、長谷工コーポレーションの2者。事業コンサルタントはURリンケージ。

 今年度中の組合設立認可、24年度の権利変換計画認可を経て、25~26年度に着工、28年度の竣工を目指す。

 市は、北小金駅周辺のほか、建物の老朽化や人口減少が進む常盤平地域でも、まちの再整備を計画。新年度予算には、まちづくり検討業務の委託料として1387万円を確保するとともに、「常盤平駅周辺まちづくり担当室」を街づくり課に新設している。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.