改修や新施設を構想 クリーンセンターの整備計画(小山広域組合)

[2023/4/14 栃木版]

 小山広域保健衛生組合(管理者・浅野正富小山市長)は、排水処理施設の小山広域クリーンセンターの施設整備運営最適化計画をまとめた。それによると、大規模改修・1系統縮小・新規建設の3手法を構想しており、2026年度に第2期整備検討を行って施設の整備方針を決定する。24年度には軽微な補修工事に着手するほか、施設の運営委託契約を8年間延長する。整備後の施設は、32年度の再稼働を目指し、49年度まで延命化させる。

 小山広域クリーンセンター(小山市塩沢604)はし尿、浄化槽汚泥、農集排汚泥を処理する施設で、04年に稼働した。敷地面積は4万9209平方mで、処理棟部分の延べ床面積は9242.14平方mとなっている。処理方式は膜分離高負荷脱窒素処理方式+高速堆肥化処理で、処理能力は1日あたり191キロリットル、生ごみが1.4トンとする。

 施設整備方針では、既存施設の利用または新施設の建設を構想する。施設規模は、現在の施設規模(191キロリットル)、または予測結果から推定して2系統から1系統に縮小した81.8キロリットルとする。処理方式は現在の膜分離高負荷脱窒素処理方式とするが、今後調整を行う必要があるとしている。堆肥化は継続し、その他資源方式を採用する場合には、需要や搬出先などを検討した上で採用する。

 施設整備計画では[1]大規模改修[2]1系統縮小[3]新規建設-を構想し、処理方法は現在と同様の膜分離高負荷脱窒素処理方式+高速堆肥化処理とする。[1]の大規模改修では各処理設備の主機器を現在と同等規格に更新し、1日あたりの処理能力は191キロリットルとするという。水槽はしゅんせつや防食を実施し、制御盤は必要に応じて更新する。概算事業費は34億円で、このうち土木建築が2億3000万円、機械設備が24億2000万円、電気・計装設備が1億9000万円、配管設備が6000万円、その他工事が1000万円と見込む。15年間の維持管理費は、72億円としている。

 [2]の1系統縮小では、処理設備を1系統に縮小して1系統のみ主機器を更新し、1日あたりの処理能力は81.8キロリットルとする。更新にあたっては、施設規模に応じた規格とし、必要に応じてバイパス管を設置。休止設備は撤去せず残置する。概算事業費は土木建築が2億3000万円、機械設備が2億円、電気・計装設備が1億9000万円、配管設備が6000万円、その他工事が1000万円の30億円を試算。15年間の維持管理費は62億円としている。

 [3]の新規建設は、1日あたりの処理能力を81.8キロリットルとする。現施設に隣接する駐車場を建設地とし、新たに主機器や配管等を整備する。概算事業費は59億円(用地費、現施設撤去費は除く)で、このうち土木建築が28億7000万円、機械設備が13億3000万円、電気・計装設備が4億6000万円、配管設備が2億2000万円、その他工事が9000万円。15年間の維持管理費は58億円としている。

 現在のところ、29~31年度に大規模改修工事を行う計画としているが、今後の検討によっては新施設の建設になる可能性もあるとしている。

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