展示更新業務を公告 子ども総合科学館 3カ年でリニューアル(栃木県こども政策課)
[2023/3/31 栃木版]
県こども政策課は31日に、「栃木県子ども総合科学館展示更新等業務委託」に係る一般競争入札を公告する。競争参加資格確認申請書は4月7日まで、入札書は19日午前10時までに提出し、開札は19日を予定する。2023年度予算では、大規模改修費に23~25年度の3カ年で総額31億8108万円の継続費を設定。改修工事は23年夏ごろにも着工する見通しで、このほかプラネタリウムの設計・工事や長寿命化工事なども実施して、25年秋のリニューアルオープンを目指す。
子ども総合科学館は1988年の開館以来、2021年度末までに延べ1646万人が訪れる人気の施設。一方で開館から34年が経過し、一部の展示や設備は陳腐化や老朽化していることから、時代の変化を踏まえ最新の科学技術が反映されるとともに、子どもたちの好奇心をかき立てる魅力ある施設に改修する。
施設は宇都宮市西川田町に立地し、敷地面積は16万7585平方m。建物(本館)はSRC造地上2階建て、延床面積1万0000平方mの規模で、プラネタリウムを内包し屋上には天文台が設置されている。また屋外には、乗り物広場や遊びの広場、冒険広場、水の広場、催し広場、風の広場、駐車場などを配置する。
県は21年12月に、改修に向けた基本的な考え方を公表し、22年3月には乃村工藝社(本社・東京都港区)に委託して「基本設計書」を作成。23年3月には、引き続き同社で実施設計図書を作成した。
今回の業務は、基本設計書で設定した改修の基本コンセプトや展示・活動のコンセプトを体現するため、25年度のリニューアルオープンに向けて展示の更新などを行うことを目的とする。委託期間は、25年9月30日までとする。
参加資格は、「その他の物品」、「企画、公告、イベント」または「その他のサービス」の入札参加資格を有する者と決定された者で、13年4月1日から23年3月31日までの間に、国または地方公共団体が設置する博物館等の展示の製作・設置に係る契約実績を元請けとして有していること。
また、監理技術者および学芸員の資格を有する者を配置できる者であることなどとする。共同企業体の方法による場合は、3者以内の構成員で任意に結成されたものなどとしている。
業務の内容は、基本設計書の内容を踏まえつつ、設計図書に基づいて業務実施計画書や業務工程表の作成、施工図の作成などを行うほか、展示関係として▽既存展示の移設・撤去▽展示の製作・設置▽展示に付帯する映像コンテンツの製作▽展示に付帯するグラフィックの製作▽展示に付帯する情報解説システムの製作▽展示の付帯する照明(演出照明)や電気設備等の整備▽企業等との連携・協力展示についての調整等▽展示の監修-を行う。
また、その他の設備等関係では▽屋外遊具(広場)▽情報関連設備▽内装設備等▽電気設備▽Wi-Fi設備-を整備する。あわせてこれらの業務の監理をはじめ、運営支援関係でリニューアル後の運営に関する助言や新規の展示や設備などのマニュアル作成、リニューアル後の施設パンフレット(デザイン)の作成を行う。
入札説明書は4月7日まで県ホームページで公開し、来庁による交付も可能。競争参加資格確認申請書および資料は4月7日までに持参か郵送で提出し、確認結果は12日までに通知する。入札書は4月19日午前10時までに持参か郵送(書留郵便で前日午後5時までに到達するように送付)で提出し、開札は19日を予定する。
これら展示内容のリニューアルと並行して、施設の長寿命化改修などを実施する計画。新年度予算では、本館の屋根・防水などの改修に2カ年で20億6795万円、省エネ設備整備に2カ年で1億2855万円、特定天井落下防止改修に2カ年で4億0446万円の継続費を設定している。