谷和原小で改修設計 当初予算 歴史公園周辺に産業拠点(つくばみらい市)

[2023/3/30 茨城版]
 つくばみらい市(小田川浩市長)の当初予算が決定した。このうち、一般会計は対前年度比0.2%増の249億9660万円となった。主な事業には谷和原小学校の大規模改修工事の基本・実施設計委託料や小絹小学校の改修工事費を予算化した。また、歴史公園周辺で複合産業拠点を整備するための支援業務委託料や、東楢戸台線の道路改良工事費などを盛り込んだ。

 このうち、一般会計の普通建設事業費は同54.8%減の13億1812万円となった。大幅減となった要因として、みらい平地区の中学校用地購入や総合運動公園体育館の空調改修工事の完了、小絹小の大規模改修工事の3分の2が終了したことなどが挙げられる。特別会計は3会計合計で同6.1%増の92億6349万円。水道事業会計の資本的支出は同15.5%増の13億5192万円、下水道事業会計の資本的支出は同39.6%増の15億0500万円となっている。

 主な事業のうち、小学校耐震・大規模改修事業では、谷和原小学校校舎大規模改修工事の基本・実施設計業務委託料に2728万円を計上した。この事業は校舎棟の老朽化を受けて、改修工事を実施するもの。内容としては屋根や外壁、内装などの工事を予定している。改修の対象となる施設の構造・規模は、管理特別教室棟がRC造3階建て、延べ2060平方m、教室棟がRC造3階建て、延べ297平方mとなる。23年度中に設計をまとめ、24年度から改修工事に着手する見通しだ。

 また、小絹小学校大規模改修工事費に2億5190万円を確保。この事業は老朽化した校舎棟の大規模改修を実施するもの。工事の対象は15号棟と17号棟、19号棟となり、このうち、15号棟と17号棟については、本年度に改修工事を実施した。今回予算化したのは、19号棟分の改修工事費となり、23年度中に完了する予定だ。19号棟の構造・規模はRC造3階建て、延べ1373平方mとなる。なお、実施設計は柴建築設計事務所(水戸市)が担当した。

 地域開発総務費では歴史公園周辺地区協議等支援業務委託料に555万円を計上した。歴史公園はワープステーション江戸に隣接する場所に位置する。市では、同地の周辺地域において、地域の魅力や活力を高める複合産業拠点の形成を図ることを決定。その際には、映像関連企業の誘致や自然環境を活かした整備を想定しているという。23年度には各種調査を行い、導入機能の整理などを実施していく。

 東楢戸台線整備事業では道路新設改良工事費に1億5000万円を予算化した。同線はつくばみらい市とつくば市の国道354号を結ぶ都市計画道路。このうち、つくばみらい市では延長3.9km区間を担当している。これまでに3km区間で供用を開始しており、現在は残る900mの整備を進めている段階にある。今回の工事費では延長400m分の道路改良工事を実施していく。

 スマートIC周辺開発事業では、関係機関協議等支援業務委託料に1512万円を確保。この事業はスマートIC周辺の敷地約53haで組合施行の土地区画整理事業を進めるもの。19日には地権者で構成する設立準備会が発足した。今後は23年度中に業務代行予定者の募集・選定を行い、24年度以降に組合を設立し、事業を開始する見通しとなっている。

 スマートIC関連事業では道路新設改良工事費に7615万円を計上。スマートIC整備にあわせて、道路の雨水排水設備の整備を実施していく。

 すこやか福祉館管理事業では、きらくやま基本構想策定支援業務委託料に200万円を予算化した。きらくやまふれあいの丘では、再生プロジェクトを進めている。このプロジェクトは、施設の老朽化などにより、活気が失われつつある施設の再生を目的とするもの。本年度には大型遊具の設置などを進めてきた。23年度は当初、水辺の整備を計画していた。しかし、個別に整備を進めるのではなく、まずは全体の方向性を決定することが重要との判断から、基本構想に着手することになった。23年中に整備の方向性を決定し、24年度以降に個別の整備を実施する計画だ。

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