斎場改修に継続費 当初予算 岩井第一小で体育館改築(坂東市)
[2023/3/24 茨城版]
坂東市(木村敏文市長)はこのほど、23年度当初予算案などの議案を市議会定例会に提案し、原案通り議決を得た。このうち、一般会計は対前年度当初比3.7%増の219億6000万円で、2年連続の増額となった。主な事業には、岩井第一小学校体育館改築事業に総額5億9488万円、斎場改修事業に総額5億4560万円の2カ年継続費をそれぞれ設定した。このほか、岩井保健センター改修事業の改修工事費や、地域利便施設整備事業の実施設計委託料と工事費、坂東IC周辺の土地利用検討委託料などを盛り込んだ。
一般会計の普通建設事業費は26億5042万円で、同52.8%増の大幅な伸び率となった。主な要因として、公共施設の長寿命化対策として岩井第一小学校体育館改築や斎場改修などで工事費を計上したほか、県が開発する山地区の新工業団地整備で、県へ市道改良工事委託料2億円を盛り込んだことなどが挙げられる。一般会計に特別会計5会計と企業会計2会計を加えた予算総額は同2.2%増の365億7353万円となった。
主な事業のうち、岩井第一小学校体育館改築事業は、既存施設の老朽化に伴い、現在地で体育館の建て替えを行うもの。体育館は1967年に建設され、築55年以上が経過している。新年度には、まずは既存施設の解体工事を実施し、解体後の跡地に新体育館を建設する。新体育館の規模はRC造2階建て、延べ面積1158平方mを想定。実施設計は戸頃建築設計事務所(水戸市)で策定している。工事は23-24年度の2カ年で行う予定だが、工事の発注方法などは検討中だ。
斎場改修事業は、施設の老朽化に伴い火葬炉を除いた建物の改修工事を実施する。市営斎場は馬立地内に1988年に建設された。建物の規模はRC造2階建て、延べ面積は1324平方m(1階1239平方m、2階85平方m)で、内部には式場1カ所、待合室(24人収容)2カ所、待合ホールなどがある。これを23-24年度の2カ年で、全面的な改修を実施していく。実施設計は桂設計(東京都新宿区)が担当している。
改修工事では、和室の待合室を洋室へ転換して段差をなくすほか、待合ホールの改修、電気設備や空調設備、換気扇、門扉などの更新、トイレの改修、エントランスの照明LED化、給水設備、キュービクルの交換などを行う。また、雨漏りがみられる屋根や外壁の改修工事などを実施していく。
岩井保健センター改修事業では改修工事費に1億6819万円を予算化。この事業は建設から約40年以上が経過し、老朽化が進んでいることを受けて改修工事を実施するもの。改修では主に内装の改修を実施していく。なお、実施設計は増山栄建築設計事務所(つくば市)でまとめた。
地域利便施設整備事業では、駐車場の実施設計と工事、園地等の実施設計、調整池設置工事などに約3億2000万円を投じる。この事業は圏央道の4車線化に伴い整備を進めている坂東PAに連結する形で地域利便施設の整備を行う。施設は地域振興の拠点として弓田地内に設置し、圏央道南側の坂東PA(上り)と併せた整備面積は約10.9haを見込む。建物の規模は1900平方mから2400平方m程度を想定し、詳細設計(1期)は八千代エンジニヤリング(東京都台東区)で策定した。
道路関係では、山地区工業団地幹線道路整備委託料2億円のほか、道路新設改良事業に8億3337万円を計上した。内訳は1級路線に1億3140万円、2級路線に6097万円、その他路線に6億4100万円。また、道路維持管理事業には2億4445万円を盛り込み、道路の除草や舗装補修、冠水対策などを行って良好な道路環境や交通の安全確保と円滑化を図る。
このほか、地域振興拠点の整備に向けて、坂東IC周辺土地利用検討委託料や立地適正化計画改定委託料を盛り込んだ。