中央博物館リニューアル 新棟建設や長寿命化を検討へ(千葉県)
[2023/3/23 千葉版]
千葉県は、県立中央博物館(千葉市中央区)のリニューアルに向け、基本計画の策定に着手する。2020年9月に策定された「千葉県立博物館の今後の在り方」を踏まえ、新収蔵庫棟の建設や本館棟の長寿命化を検討していくほか、展示のリニューアルなどを計画している。
県環境生活部は、千葉県立中央博物館リニューアル基本計画策定業務のプロポーザルを公告した。委託料は3432万3000円を上限とする。この業務では、県民の知の創造拠点、県内の博物館活動の拠点としての役割を強化するための機能を果たすために必要となる博物館の施設・設備の規模や構成を検討していく。
具体的には、3月に策定した中央博物館の機能強化実施方策を踏まえ、研究、資料収集保管、展示、来館者サービス、管理運営に関する計画をとりまとめ、基本図面の作成や事業スケジュールの検討、概算事業費の算出などを担当する。契約期間は24年3月22日まで。
プロポの応募資格として、県物品等入札参加資格(委託)があることのほか、履行実績などを求めている。28日に中央博物館・講堂で説明会を開く。4月26日まで企画提案書を受け付け、5月上旬以降の審査委員会でのプレゼンテーションやヒアリングなどを経て、最優秀提案者を選定する。
県学芸振興室は、県職員による検討会議や、23年度に立ち上げる有識者会議のほか、パブリックコメントなどを実施し、基本計画をとりまとめる考えだ。
中央博物館の機能強化実施方策をみると、「知の創造」拠点、県内の博物館活動の拠点としての役割を強化することを基本目標に掲げている。必要な機能として「総合博物館としての高度化」「地域連携ステーション」「アーカイブセンター」の3つを設定している。
本館棟の構造・規模はRC造地下1階地上2階建て延べ1万5254平方m。1989年に完成し、築34年が経過している。元設計は日本設計、元施工は清水建設が担当した。