農政部長に熊田氏 危機管理防災局長は渡辺氏(栃木県の人事異動)

[2023/3/21 栃木版]

 県は20日、4月1日付けの定期人事異動を内示した。異動規模は役付1580人、一般834人の計2414人で、概ね例年並みの異動規模となる。本庁の正部長は、総合政策部長に笹川正憲総合政策部次長兼総合政策課長、経営観営部長に仲山信之保健福祉部長、農政部長に熊田欽丈農政部次長が異動し、新設の危機管理防災局長には渡辺順一環境森林部次長兼環境森林政策課長が就任。部長級ではこのほか、理事(県農業振興公社派遣)に青柳俊明農政部長が異動する。県土整備部は、次長兼監理課長に齋藤淳県民生活部参事兼とちぎ男女共同参画センター所長、参事兼技術管理課長に小野和憲河川課長が就任し、参事兼宇都宮土木事務所長には安西正夫参事兼大田原土木事務所長、参事兼栃木土木事務所長には星野晃秀技術管理課長、参事兼大田原土木事務所長には高山誠交通政策課長がそれぞれ異動する。また企業局は、次長兼経営企画課長に上野寿幸県土整備部参事兼栃木土木事務所長が就任する。 =3-8面に異動名簿

 今回の人事では、大規模災害や危機事象に迅速・的確に対応できる危機管理体制の構築、デジタル時代にふさわしい情報発信力強化、「いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会」開催後のレガシーの未来への継承などに対応するための組織改編を実施するとともに、これらの課題に的確に対応できる人材を配置した。

 「行政課題に迅速かつ的確に対応する適材適所の人事配置」の観点では、本庁部局長に新任10人を登用するほか、5人を留任させて継続性を重視し、経験と能力から課題に的確に対応できる人材を登用した。このうち農政部長には、熊田次長が昇任。農業分野の技術職としてこれまで培った農政部門での豊富な経験を活かし、「成長産業として持続的に発展する農業」を目指した取り組みを担う。

 新たな時代と課題を踏まえた組織改編による体制強化では、大規模災害時における庁内ガバナンスの強化を図るため、危機管理防災局を新設して局長に渡辺次長が就任する。県土整備や環境森林など災害対策所管部局での経験を活かして、危機事象発生時には災害対策本部で「危機管理統括監」として各部長を統括する役割を担う。

 政策経営基本方針に基づく重点事項の積極的な展開を図るための体制強化としては、県民生活部を「生活文化スポーツ部」に改組し、「文化振興課」や「スポーツ振興課」を新設。文化財行政やスポーツ行政を教育委員会から知事部局に移管して一元化を図る。

 DXやカーボンニュートラルの実現に向けては、「広報課」を総合政策部に移管して、デジタル技術を活用した総合的・戦略的な政策発信機能を強化する。森林環境部には環境政策・カーボンニュートラル推進参事を設置するとともに、気候変動対策課のカーボンニュートラル推進担当を「カーボンニュートラル推進室」に改組する。

 「女性職員の積極的登用」では、産業労働観光部長に初の女性職員として石井陽子産業労働観光部次長兼産業政策課長が昇任する。部局長ポストに女性職員3人を配置するのは初めてで、参事も含めた部長級は過去最多の6人。課長級にも10人を昇任させて、部課長級に占める女性職員の割合は過去最多の13.7%となった。

 「組織の執行力確保と外部人材の活用」では、定年退職者の知識と経験を活用するため、再任用職員の配置を拡大した。社会人対象試験では、これまでの行政、総合土木に加えて新たに林業も実施し、16人を採用。就職氷河期世代対象試験も継続し、行政職を8人採用した。

 外部人材は、専門的な知識や経験を有する人材を県行政に活用するため、小林圭介CMO(最高マーケティング責任者)および田嶋晴美産業労働観光部参事(観光立県・インバウンド担当)の任期を更新する。

 市町との人事交流は、相互交流を11人(行政職7人(5市2町)、技術職4人(1市3町))実施するほか、実務研修員として38人(13市8町、一部事務組合)を受け入れ、1人を市町に派遣する。

 若手職員の能力・開発では、27人を派遣する。このうち中央省庁などへの派遣は21人(内閣府、総務省、外務省、厚生労働省、デジタル庁、文化庁、農林水産省、国土交通省、環境省、林野庁、日本貿易振興機構、自治体国際化協会、地域活性化センター)、民間企業への派遣は6人(足利銀行、日産自動車、NTT東日本、JTB、東日本高速道路、東京海上日動火災保険)となる。

参事兼宇都宮土木所長に安西氏

 公共3部のそれ以外の主な異動を見ると、県土整備部の各課長は交通政策課長に横尾元央道路整備課長、道路整備課長に齋藤勇作日光土木事務所次長兼企画調査部長、道路保全課長に石崎浩大田原土木事務所次長兼企画調査部長、河川課長に日原順真岡土木事務所次長兼企画調査部長、砂防水資源課長に保坂和秀宇都宮土木事務所次長兼企画調査部長、建築課長に小又一憲建築課主幹(企画営繕担当)(耐震推進担当)、住宅課長に坂井賢司建築課建築指導班長、用地課長に星野光広教育委員会事務局文化財課世界遺産登録推進室長兼主幹(杉並木保護担当)がそれぞれ就任する。

 また出先事務所も、鹿沼土木事務所長に塩田勉栃木土木事務所次長兼企画調査部長、安足土木事務所長に河又伸一安足土木事務所次長兼企画調査部長、下水道管理事務所長に寺内修一鹿沼土木事務所次長兼企画調査部長が異動する。

 農政部は、次長兼農政課長に廣川貴之行政改革ICT推進課長、次長に増田康則農村振興課長が就任。課長級は農政課総務主幹に吉原佳子総合政策課長補佐(総括)、農村振興課長に大谷義夫経済流通課農産物ブランド推進班長、経営技術課長に高山明彦農政課農政戦略推進室長、生産振興課長に鈴木正光上都賀農業振興事務所長、畜産振興課長に半田真明県北家畜保健衛生所長、農地整備課長に藤沼良彰安足農業振興事務所長が異動する。

 出先事務所は、参事兼芳賀農業振興事務所長に蓬田武生産振興課長、参事兼下都賀農業振興事務所長に柴田和幸経営技術課長、参事兼那須農業振興事務所長に和氣芳道農地整備課長が異動。また上都賀農業振興事務所長には中里茂下都賀農業振興事務所次長兼企画振興部長、塩谷南那須農業振興事務所長には手塚俊介河内農業振興事務所次長兼企画振興部長、安足農業振興事務所長には森嶋裕一芳賀農業振興事務所次長兼企画振興部長が就任する。

 環境森林部は、次長兼環境森林政策課長に齋藤利也資源循環推進課長、次長に大栗英行環境森林部参事、参事に野中寿一気候変動対策課長が異動する。課長級は環境森林政策課総務主幹に郷秀憲経営支援課中小・小規模企業支援室長、気候変動対策課長に武藤慶人環境森林政策課総務主幹、自然環境課長に柿沼章洋農政課総務主幹、資源循環推進課長に大橋禎恵小山環境管理事務所長、森林整備課長に大金重秀県南環境森林事務所長がそれぞれ異動する。

 出先事務所は、参事兼県西環境森林事務所長に佐藤健之森林整備課長、県東環境森林事務所長に川上晴代林業センター技幹兼場長補佐(総括)兼研究部長、県北環境森林事務所長に小堀芳広県東環境森林事務所長、県南環境森林事務所長に岡本和久県西環境森林事務所環境部長、小山環境管理事務所長に高梨真紀資源循環推進課審査指導班長、矢板森林管理事務所長に落合辰巳県西環境森林事務所森林部長が就任する。

 知事部局以外は、企業局の部長級で地域整備課長に野澤浩道路保全課長が就任。また課長級では、今市発電管理事務所長に上吉原衛電気課主幹(電源開発担当)、北那須水道事務所長に池澤高志今市発電管理事務所主幹兼所長補佐(総括)、鬼怒水道事務所長に松本満水道課主幹兼課長補佐(総括)(管理担当)が異動する。

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