[2023/3/14　宮城版]
　宮城県教育庁は開会中の宮城県議会2月定例会に、2023年度に実施する県立学校の整備計画を示した。同庁は23年度予算案に、県立高校と特別支援学校の整備費として計145億4976万円を計上している。築館高校(栗原市)の第2グラウンドの整備では、設計に着手後、早ければ同年度末の工事発注を検討している。

　教育庁が所管している県立学校施設整備費は、前年度とほぼ同等(0.1％増)の計145億2952万円。このうち、県立高校分は80億5097万円。今春、開校する大河原産業高校(大河原町)の校舎建設が完了したことや、宮城第一高校(仙台市青葉区)の改築事業が一定程度進んだ影響で、県立高校分は前年度より16.9％(16億3864万円)の減少を見込む。

　築館高校の第2グラウンドの整備事業は、来年度から設計に着手する。23年度の事業費は、工事費を含め10億3985万円を確保する。

　校庭とは別に保有している既存のグラウンドが学校から離れているため、学校の東側の近接地を取得して利便性の高い第2グラウンドを整備する予定。現在、用地取得に係る最終手続きを行っている。

　野球やサッカー、陸上競技など屋外スポーツのコートを整備することにしており、どの競技を対象にするか、学校側と協議中。23年度に設計を委託し、競技を絞り込んでいく。早ければ来年度末に造成工事を発注する意向だ。

　築館高校では旧瀬峰校の校舎解体も予定し、工事費に1億5486万円を計上した。

　老朽化した校舎の改築事業では、宮城第一高校のほか佐沼高校(登米市)の工事を継続。また、農場実習棟を建て替える迫桜高校(栗原市)では設計が終わり、来年度から工事に移行する。監理費を含め6億4473万円を確保する。同校では校舎、体育館などの改修も行うこととし、別枠で工事・監理費に1億0828万円を計上している。

　新規事業では、仙台第二高校(仙台市青葉区)で校舎などの長寿命化を行うこととし、設計費として5826万円を計上。東松島高校(東松島市)、田尻さくら高校(大崎市)でも校舎改修に向けて設計を委託することとし、それぞれ2000万円規模の設計費を計上した。

　泉高校(仙台市泉区)と多賀城高校(多賀城市)では、老朽化した体育館を建て替える。23年度は設計を委託する考えで、泉高校分は2128万円、多賀城高校分は2587万円を確保する。石巻工業高校(石巻市)では柔剣道場の建て替えに向けて、1785万円の設計費を確保する。