市有施設を脱炭素化 支援業務プロポ公告(千葉市)
[2023/3/11 千葉版]
千葉市は10日、脱炭素先行地域づくり支援業務の委託事業者を選定するプロポーザルを公告した。市有施設の脱炭素化に向け、エリアエネルギーマネジメントの構築などを支援するもので、委託料は1999万9320円(税込)を上限とする。16日まで参加申し込みを受け付けている。
2023年度予算では、新規事業として、脱炭素先行地域に基づく取り組みに5億7629万円を計上。脱炭素先行地域事業計画に基づき、公共施設へ太陽光発電を導入するとともに、清掃工場の余剰電力を他の市有施設で活用するためのシステムを構築する方針だ。計画期間は23年度から28年度までの6年間とする。
支援業務では、脱炭素先行地域づくりを着実に進めていくため、関係事業者にヒアリングを実施し、22年度に策定した取り組みの工程表を更新する。
市有施設の脱炭素化に向け、太陽光発電設備の導入や清掃工場バイオマス電力の自己託送など、エリアエネルギーマネジメントの構築を支援する。
千葉市脱炭素先行地域推進コンソーシアムや千葉市脱炭素推進本部(いずれも仮称)のほか、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金などに必要な資料を作成する。委託期間は24年3月まで。
プロポの参加資格要件として、22・23年度千葉市委託入札参加資格者名簿の「調査・計画」に登録されていることのほか、業務の履行実績などを求めている。20日~27日に企画提案書を受け付け、30日の企画提案選考会を経て、31日以降に選定結果を通知する。
同市は22年11月、国の「脱炭素先行地域」に県内で初めて選定された。TNクロス(東京都千代田区)と共同提案したもので、提案名は「脱炭素で磨き上げる都市の魅力~「行きたい」「住みたい」「安心できる」千葉市へ~」。
対象となるのは▽グリーン・MICEエリア(美浜区幕張新都心地区)▽グリーン・ZOOエリア(若葉区動物公園地区)▽グリーン・レジリエント・コミュニティ(施設群)──の3エリア。
主な取り組みをみると、グリーン・MICEエリアでは、幕張メッセの照明をLED化することなどにより、大規模集客施設が多数立地するエリアを脱炭素化する。
グリーン・ZOOエリアでは、ZEH住宅(461戸)を導入。新設する民間新電力が千葉都市モノレールの軌道桁を活用して敷設する自営線と大型蓄電池を接続し、エリア内のエネルギー需給を調整する。
グリーン・レジリエント・コミュニティでは、公共施設やコンビニエンスストアなどに太陽光発電(1万7312kW)や蓄電池を導入し、災害時の住民支援拠点とする。併せて、廃棄物発電からの自己託送とEMSを活用したエネルギーの一元管理を進めていく。
このほか、動物公園ガスボイラーのバイオマス熱ボイラー(480kW)への置き換えなども計画している。