統合小で用地取得 当初予算 川口公園整備に3億円(土浦市)
[2023/3/7 茨城版]
土浦市(安藤真理子市長)はこのほど、23年度当初予算の概要を明らかにした。一般会計の総額は552億8000万円となり、対前年度比5%の増加となった。主な事業では、上大津地区統合小学校の整備に向けた用地取得費や、川口運動公園のスコアボード改修工事費、清掃センターの更新工事費、小中学校長寿命化の設計委託料などを盛り込んだ。
一般会計の投資的経費については、同32%増の46億6271万円。特別会計では、8会計の合計で同0.5%増の416億5000万円となった。
主な事業のうち、上大津地区統合小学校整備事業では、学校用地購入費9540万円や用地測量委託料466万円、プロポーザル選定委員会委員報酬費36万円などを盛り込んだ。新年度中に用地を取得するとともに、年度内に新校舎の基本・実施設計の事業者をプロポーザルで選定する見通しだ。
この事業は、上大津地区の生徒数減少を受けて、上大津東小学校と菅谷小学校を統合するもの。建設地は上大津東小北側の用地1万1200平方mとなる。整備にあたっては、校舎の新築と既存施設の長寿命化に加え、既存施設の解体工事を実施していく。新庁舎の規模は約6900平方mとし、概算事業費は44億8400万円と試算している。
今後のスケジュールは、23年度末から25年度にかけて基本・実施設計を策定し、26-27年度の2カ年で新校舎などの整備を行う。開校時期は28年度とし、開校後に既存校舎の解体を実施していく見通しとなる。
川口運動公園整備事業では、野球場スコアボード改修工事費に3億円を予算化した。これは、野球場に設置しているスコアボードを磁気反転方式からフル画面LED方式に変更するもの。今回の改修により、スコアボードを野球以外の各種イベントなどで活用することが可能となり、中心市街地活性化への効果が期待できるという。
清掃センター維持管理事業では23-24年度の2カ年で総額5億5440万円の継続費を設定。これは粗大ごみ処理施設の計画的な設備更新を行うもの。23年度は回転式破砕機や排出コンベア、付帯設備の更新などを予定している。
小中学校の長寿命化改良事業には1億0069万円を確保。内訳は、乙戸小の校舎と体育館の実施設計委託料2852万円や、土浦第二中武道場の実施設計委託料496万円、都和中体育館の実施設計委託料620万円、都和中校舎棟の基本設計・耐力度調査・アスベスト調査委託料2503万円などとなる。
小学校プール整備基本計画策定事業では、委託料に614万円を予算化した。これは、市内小学校のプールについて、集約化や共用化の検討を進めるもの。23年度中に整備の方向性を決定する見通しだ。
スマートIC周辺地区土地利用促進事業では、事業化検討調査委託料に8310万円を計上した。事業化を検討するエリアは、桜土浦IC周辺となる。23年度には事業化に向けて、基礎的な調査や事業採算性検討を進める。あわせて、地権者の合意形成を図り、地権者組織の設置や事業化に向けた取り組みを推進していく計画だ。
田村沖宿線延伸道路整備事業では道路改良工事費などに1億8600万円を投じる。この事業は、国道354号おおつ野団地入口交差点から神立駅東地区方面の区間を整備するもの。整備延長は2900m、幅員14mとなり、2期(I期延長2000m、II期延長900m)に分けて整備する。これまでにI期区間の整備が完了。23年度は引き続き、II期区間の用地買収や物件補償に加え、一部工事に着手する。なお、II期の供用時期は25年度中を予定している。
文化財整備・活用事業では、「一色家住宅主屋」の利活用構想や保存活用計画作成などに590万円を計上。この住宅は国登録有形文化財建造物で、21年12月に所有者から市へ寄贈となった。これを受けて、市は同施設の有効活用に着手することになった。本年度には筑波大学と連携しながら、利活用構想の策定を進める。24年度に設計を行い、25年度に改修工事を行う見通しだ。