義務教育校に26億円 当初予算 運動公園体育館を改修(牛久市)

[2023/3/4 茨城版]
 牛久市(根本洋治市長)は、2日開会の定例市議会に23年度の当初予算案を提案した。一般会計は300億0487万円で、投資的経費の増額などにより、前年度比8.2%の伸びとなった。主な事業では、おくの義務教育学校一体型校舎建設事業に総額26億1822万円、牛久運動公園体育館の屋根改修に総額1億9403万円の2カ年継続費をそれぞれ設定したほか、東猯穴地区土地区画整理事業では都市計画手続きに着手する。

 一般会計に占める投資的経費は23億2019万円で、おくの義務教育学校一体型校舎建設事業、駅東歩道橋改修、牛久運動公園体育館屋根改修などにより、前年度当初比42.1%の伸びとなった。一般会計と特別会計、下水道事業会計の総額は、全会計が前年度当初比で増額となっていることなどから、同5.8%増の490億0761万円となっている。

 主な事業のうち、おくの義務教育学校施設一体型建設事業では、9月定例議会後に着工し、2カ年で施工する計画だ。この事業は、20年度に義務教育学校化した一方で、小学校と中学校で別々に校舎を使用している旧奥野小学校(現おくの義務教育学校北校舎)と旧牛久第二中学校(現おくの義務教育学校南校舎)について、新たに施設一体型の学校整備を行う。

 施設整備基本方針によると、既存校舎(延べ2805平方m)と体育館・武道場(延べ1922平方m)を残しつつ施設の長寿命化を図るとともに、面積不足分の校舎を増築する。増築分は約4032平方m程度を見込み、校舎北側にあるプールや文化財倉庫、浄化槽などの施設を解体した跡地に建設する。設計は楠山設計(茨城営業所=土浦市)が担当し、供用開始は25年度当初を予定している。

 牛久運動公園体育館では、老朽化対策として屋根改修工事を実施する。この施設は1993年に完成して築後30年となるが、メイン・サブを含めて雨漏りが発生していることから対策工事を行う。施設規模はRC造一部S造で、メインアリーナが約1417平方m、サブアリーナが約513平方mとなっている。設計は土屋建築研究所(東京都新宿区)が策定した。

 ひたち野地区の宅地開発事業には2064万円を予算化し、東猯穴地区土地区画整理事業で都市計画変更手続きなどに着手する。この事業は、常磐線ひたち野うしく駅周辺などを対象として宅地需要に応えるため、市街化区域に隣接する調整区域で民間を活用した宅地開発を行うもの。対象地域は、市立ひたち野うしく中学校北側に隣接する10.5haで、組合施行による土地区画整理事業を進める。昨年夏には事業協力者に大和ハウス工業(つくば支社=つくば市)を選定したほか、東猯穴地区土地区画整理準備組合を設立し、協定を結んだ。今後、24年度の着工に向けて準備を進めていく。

 このほか、橋梁の維持管理に1億5250万円を確保。市橋梁長寿命化修繕計画に基づき、市内橋梁42橋の点検や牛久駅東歩道橋の修繕工事を行う。このうち、歩道橋の修繕工事費には1億円を予算化する。国土強靭化計画に基づく市道整備には1億3390万円を計上し、通学路などの拡幅や歩行者通行帯の整備を行う。23年度は、道4号線、52号線、53号線の整備を進める。

 駅周辺の環境整備には9086万円を予算化し、牛久駅西口駅前広場の公衆トイレ整備などを行う。防災行政無線の更新には1億0600万円を計上し、防災情報伝達の多手段化(FMラジオ、かっぱメール、市ホームページ等)を図るため、23年度は屋外拡声子局の新設・更新、既存設備改修などを行う。

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