図書館など8事業に22億円 23~27年度 船岡地区の再生整備(宮城県 柴田町)

[2023/3/3 宮城版]
 柴田町が計画する船岡地区における都市再生整備計画の事業内容が明らかとなった。観光・歴史・文化の都市拠点として再構築を図るもので「図書館を核とした交流ゾーン整備による市街地の賑わい創出」の実現へ、2023年度から5カ年で新図書館の建設や船岡城址公園の整備、町道の舗装高質化など8事業を推進する。全体事業費は約22億円とし、国の補助金を活用する。このうち新図書館の事業費に13億5000万円を見込んでいる。

 都市再生整備計画の概要は1日に開かれた町議員全員協議会で説明された。

 計画地区は、JR船岡駅前や役場周辺、船岡城址公園などを含む船岡地区の約127ha。計画期間は23~27年度の5カ年とし、同計画に位置付けた「図書館を核とした交流ゾーン整備による市街地の賑わい創出事業」により▽新図書館整備▽船岡城址公園整備▽町道船岡西7.8.11号線整備▽ポケットパーク整備▽しばたの郷土館再整備──など8種の事業に取り組む(事業名と事業費は別表参照)。

 新図書館の事業費は、約13億5000万円を試算。図書館本体と広場、駐車場の整備に関する基本・実施設計、工事費となる。財政上、町単独での整備は厳しいとみられていたが、同計画策定により国の補助を得られることから現実的となった。

 現・図書館は船岡西1丁目にある「しばたの郷土館」を活用した暫定的な施設として2010年に開館しており、新施設はこの北側に確保した用地に建設する計画だ。想定整備スケジュールは、23年度に基本構想・計画、24~25年度に基本・実施設計、25~27年度の施工を見込む。

 この新図書館の周辺道路となる町道船岡西7.8.11号の3路線は、グレードの高い舗装への改良など高質化を計画。23年度予算案に延長300m(幅員3.2~18.1m)の調査・実施設計委託費として1452万円を計上しており、工事は24~25年度にかけて進める。

 船岡城址公園の整備も同様の工程とし、園路や広場などの工事を予定する。予算案に1万4000平方mの敷地を対象とした実施設計費(測量・土地鑑定含む)1130万円を措置した。しばたの郷土館再整備事業では、24年度の設計、25~27年度の工事と設定し、この事業の中でふるさと文化伝承館の改修などにも取り組む計画だ。

 同町の都市再生整備計画は、国土交通省から2月24日に認められた。同計画は町の立地適正化計画に基づく公共施設などを整備・誘導する取り組みを支援する都市構造再編集中支援事業の採択を受けるため策定。これにより全体事業費の2分の1が国から補助されるほか、残る町負担分も有利な公共事業等債の活用が可能となる。

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